後輩から彼女へ
「せんぱ~い♪ あそんでください♪」
「……また来たの?」
「えへへっ」
私は、はぁっ……。とため息をつくと、手にしていたペンを机に置くと、椅子を回転させて横を向くと、ポンポンと手で膝を叩く。
「特別だからね?」
「は~い♪ ……えへへ、優しい先輩大好き!」
「はいはい、私もよ」
いつものやり取り。膝の上に乗った子の頭をそっと撫でる。
「もぉっ、先輩! わたしは本気なんだから!!」
「そう?」
「これからどれだけ先輩が好きか、身をもって証明します」
「……? どうぞ?」
私は首を傾げて見守る。
すると、スルッと膝から降りたかと思うと、きゅっ♪ と正面から抱きついてきた。そしてちゅっ♪ と私の唇に自分の唇をそっと重ねてきた。
私の膝の上に座ってる時に抱き締めることはあったけど、抱き締められることは初めて。もちろん、キスもはじめて。
驚きのあまり固まっている私の耳許で追い討ちをかけるように囁かれる。
「だいすき」
そして顔を真っ赤にしながら離れると、にっこりと照れ笑いを浮かべた。
「……私も、大好き」
あなたがとってもいとおしい。