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VALENZ TAXI  作者: 孤独
進退編
66/100

ここのお話はスピンオフで


お酒を飲むのは……久々である。若い人にも最近減っている傾向があるという。

まぁ、学生時代で飲酒やタバコやらで処罰喰らった報道も流れるこんな世の中。利益もそうあるもんじゃないわけです。


「ふぅ」


喋り過ぎましたね。随分と、トーコ様達に話しました。


お酒の勢いもあったというか、マジメちゃんも姉であるトーコ様に隠していた事、N_MHのお店作りの件をアッサリと言いますし、トーコ様も私との事を今までと変わりないと答えること。

美癒ぴーも美癒ぴーで、話の中でトーコ様とマジメちゃんの名前を知ってしまうとは、まいったものです。なんのための具材当てゲームだったのか、そもそもそうなるのが雰囲気ですかね?

割愛も可哀想なので、


トーコ様の本名は、ロシリア・レミネス

マジメちゃんの本名は、ロシリア・ケールリッチ


実はあの2人、異世界の王族なんですよね。お姫様なんですよ。私が事業を始める、その前準備に協力していただいた、家系の娘さん達です。

車作りもその世界で主に学びました。



…………



「……1,2,3,4……」



…………



ふと、手で数えていた。さぁ、なんの数字だろうか?数え始めた時はなんとなく、数えている時は確かにそれを、数え終わった時は何かを忘れる。

このヴァレンズタクシー、100万円以上の取引だってある。機械で測ったり、たまにはオシャレに指でカッコよく数える。ガンモ助さんは元、銀行員のため、お札の数え方が上手いんですよね。

って、そんな話は置いときますか。



えっと



「……1,2,3,4……」



やっぱりだ。なんかオカシイですね。


お酒で思考が麻痺してますかね。なんともまぁ、私には勿体無い人達ではありましたか。

色々と振り回してるのに、振り回さない時もあって。私の思い違いでもそれはまた結構ですが、

月を見ながら特別に買って来たワインをグラスで頂く。そんな優雅なことを初めてしたわけではないが、今日のそれはちょっと違っていた。

お酒でも飲もうとした時、気もあったんだろう。


アッシ社長はコッソリとした歩き方で仮眠室の方へと向かった。



グッスリと眠っている美癒ぴー、N_MHの2人を確認。そして、



「す~~……す~~」

「くー……くー」


幸せそうに眠る姉妹。とても似ていない。体型も顔つきもどこも似ていない。それも当然なんですよね。姉妹なんですが、異母姉妹なんで……。

本人達はそれを知っているようで知らないふりで仲良く姉妹と言っていますが。その事実は伝えときましょうか。美癒ぴーもたぶん、それをすぐに納得するかと思いますし。


って、そんなことよりか。こっちこそなのか。


トントンッと、トーコ様の肩を叩く。寝つきの良い眠りだとそう起きてくれない。普段から眠っていても、まだまだ睡眠時間が足りていないようだ。

めげずにトントンッ。……トントンッ。バシィンッ


「……、頬を殴らないでください」

「す~~……す~~」


マジメちゃんを先に起こそう。そう思いたいが、


「くー……くー」


マジメちゃんの寝顔の方が幸せそうで見慣れない。ちょっとまだ、寝かせてあげたい。

いや、2人共寝かせてあげたい。


「困った二人です。やれやれ、道具でもとってきますか」


アッシ社長は一旦退いた。




◇      ◇



キラキラ…………



「ここは星空が綺麗ですねぇ」


アッシ社長は色々な異世界を周り、気に入っている世界には週1くらいで足を運ぶ。

それはやっぱり仕事の重責から少し、外れる気持ちを得るためだ。珍しいものや壮大な絶景は心の負担を和らげてくれる。

落ち着く気持ち。ちょっと、それはいつもより高鳴りが大きい気がする。



「むにゃむにゃ……」

「うーん……」


ベットの固さじゃない。シートの柔らかさ。掛け布団にしては薄すぎる。

ちょっと寒すぎる場所に来てしまったから



「さぶい~」

「布団布団……」


眠っていたトーコ様とマジメちゃんは起きる。ベットから起き上がろうとしたら、いつの間にか座席に座っていた。っていうか、車内にいるし……


「??」

「??」


2人共、混乱染みた顔で見合わせる。すると、外にはアッシ社長がいて


「起きましたか、レミネスさん。ケールリッチさん」


あだ名ではなく、お互いの本名を呼ぶアッシ社長が車に近づいていた。


「えぇ?」

「え?アッシ社長?」

「驚かせてすみません。ご本人ですよ、レミネスさん。ケールリッチさん」


普段からあだ名で呼ばれていると、それが自分の名前だと思う。アッシ社長からしたら今は


「プライベートタイムと捉えてください」


そう言いながら、運転席に乗り込んだアッシ社長。別に運転する気はないらしい。


「起こしてから有無を聞こうかと思いましたが、お二人の寝姿が随分と幸せそうでしたのでお連れ込みしました」

「どこなんです~ここ~、寒いですけど、夜空が綺麗~」

「えっと、ちょっと寝起きで頭が冴えませんが」


2人にもすぐ、今日というか。今のアッシ社長はどこか変わっていた。トクンッと胸を打つ気持ちが出てもきた。空を見ながら、バックミラーで2人の顔を見て、


「1,2,3,4」

「?」

「なんの数字です?」


寝起きの2人だろうと、しっかり起きて頭が回ったとしても、その数字の意味はきっと分からないだろう。アッシ社長も数え終えた後、忘れてしまうようなものだ。


「美癒ぴーの罰、トーコ様の罰」

「?え?」

「なんでしょう?」

「マジメちゃんの罰、N_MHの罰。どれも叶っているんですよ」

「闇鍋の話です~?」

「え?……あ」


お姉ちゃんの方が先に分かったという。ちょっとショックな顔をするマジメちゃん。しかし、その正解に対してアッシ社長はなにも伝えず、疑問を口にする。

ゲーム中はそう思ってはいなかったが、みんなが熱心で羨ましくて、ちょっとだけ抑えていた欲張りな気持ちが溢れつつも、その割には表情の変化は少なかった。


「私だけどうして叶わないんですかね」

「え………」

「………」

「一緒に寝ましょうか、レミネスさん、ケールリッチさん」


そう言って、後部座席をホテルの一室にチェンジしてしまうアッシ社長。寝起きドッキリか、それとも夢オチ的なアレなのか。ご本人からのお誘いに戸惑いと緊張の声。


「よ、宜しいんです~?」

「わ、私、達は構いませんよ」

「じゃあ、決定ですね」


少しビックリさせる展開も頭に入れつつ、緊張の2人に対して、そんなに緊張感がないアッシ社長。

ひょいとあっさりにレミネスとケールリッチの間に入る。

そいそいと一つ大きなベットの中に3人が、女性2人に男性1人が


ムニムニッ


「あの、レミネスさん」

「は、はい!」

「疑ってるようですが、本物ですからね。ほっぺた引っ張らないでください。自分の頬でお願いします」

「わ、分かってますよ~。アッシ社長の、夢オチかと思いまして、お手伝いをと~」

「……まぁ、気持ちは分かりますけど」

「酔ってます?相当?」

「ケールリッチさんも心配しすぎです。今は素面に近いですよ」


いちお、5人の中で2番目に酒を飲んだアッシ社長。缶ビールを1本、ワインを少々。ちなみに1番飲んだのは美癒ぴーの缶ビール3本である。他はそんなにというか、飲めないレベルである。


「それじゃあ」


アッシ社長はシャツを脱いで、上半身裸になった。あんまりしっかりとした体ではないが、そんなのはどーでもいい。


「レミネスさんも、ケールリッチさんも」


即されるように、緊張した面持ちで手をパジャマにかけた。レミネスのブラ、ケールリッチの下着、


「は、はい」

「どうです、あ、アッシ社長」


レミネスはその体の大きさ、長さに比例するようにとっても豊満な胸。体のラインも余計に綺麗というか、圧倒されるような形でレミネスを肉体的に選んでしまう。一方でケールリッチは相対的に、平均的に見ても下にいってしまう胸。わざと体全体を見せるようにして、レミネスに負けてないと伝えてるものの。

巨乳と貧乳の差。日本の城で例えるなら、大阪城や小田原城、安土城みたいな壮大さを巨乳。城扱いもされていない家が貧乳。レベルが違う。守りたい城、入りたい城。まぁ、住んでもいいかなぐらいの家。


「やっぱり間近で感じるに、胸は大きいと良いですね」

「ガーーーンッ」


屈辱を、今度、胸マッサージでも始めようかと考えるケールリッチ。まずは


「レミネスさんの、おっぱいをゆっくりと揉みたいですね」

「じっくりと?」

「それはもう、私の気がゆっくりと溜まってくる間」



ブラを完全に外して、露になったおっぱいに何かを感じるように優しく両手で揉む。ふにゅん、むにゅん。その感じ方はドキドキから実際の喜ぶトキメキに変わる。


「いい、レミネスさんのは気持ち良い」

「きゃぁ」


蹲るように顔を思いっきり、レミネスの豊満な胸の谷間に入れて戯れるアッシ社長。それにレミネスも存分に味わって欲しいと、押し付けてでも柔らかい胸を出した。


「ふはっ」



ちゅぱぁっ  くちゅっ



「あ、あ、あー」


お、お姉ちゃんだけずるい。胸大きいの反則!ケールリッチは視線を顔に向けたいが、それよりもアッシ社長が隙を見せている下半身に注目した。それとお姉ちゃん、位置が悪い!


「お姉ちゃん!膝枕してあげてよ!」

「宜しいですか?レミネスさん!」

「は、はい~、その。気持ちよさそうで、その動き辛くて」

「ごめんなさいと、ありがとうなんですが……」

「ともかく!お姉ちゃんは膝枕!わ、私は下!」


独り占めなんてズルイ。比べられるのも、姉妹で、姉妹で……!


「っしょ」

「ふともも、いただきます」

「ちょ!アッシ社長!」


ケールリッチは姉がやっぱりダメなタイプだから、しっかりとした事ができるんだろう。そのしっかり具合がこんな場面でも出てしまう。ちょっとだけの嫉妬も、無くはない。


「なんです?」

「パンツ、降ろしちゃってからですけど、その」


興奮してる。お互い、3人。してるから、今聞かないと


「私とお姉ちゃん。どっちが好みです!?その……お姉ちゃん?」


ちょっと寂しげで、人質みたいに○○○に手をかけて、決めてってくらいの口を開けようとした時。意外な一面


「私は社長ですよ?」

「は、はい」

「欲張りな人間はそんな選択をとりません。必ず、2つをとります」


それは答えになっていない……と言いたいけれど。寝ているところ、二人もこうしてしてくれるんだから。そんなぁッ……みたいな落胆よりも、私もお姉ちゃんと同じだってことで


「ずる、嬉し」


この○○○に、自分に対する興奮も入っているから、お口で抜いてみる。



んちゅ、……くちゅ……



ちゅ……くちゅ



「こっちの、下だって」

「ケールリッチさん……」

「お、お、おっぱいに差があったら!早めに気持ちよくさせる他ないじゃないですか!」


両頬を膨らませながら、その口でアッシ社長を満足させ始めるケールリッチ。トーコ様よりも感情がハッキリしている分、積極的なアプローチである。

やりながらのこと。


「これから、3人で暮らしていきましょう」

「3人、……だけ?」

「おや。美癒ぴーもですか?」

「か、彼女は友達として!お願いします!」


二人はアッシ社長の上に乗り、熱く踊っていた。この人と一緒に暮らせる、それからその先。ずーっと居られる、そんな日に近づく時であったから。


結婚なんてそんなこと。人の考え方はそれぞれで、法的に良くはないにしろ。お互いがそれを姉妹でもあるし、許せるから1人と2人の生活に支障はない。

そーいうフランクな生活だってするアッシ社長の、生きたいようにやる生き方。限度も多少考えている。


「子供ですか。私、父親はご遠慮したいんですが」

「え~~っ!?」

「そ、それは私達が、力不足とか」

「まだ私が2人を独り占めしたいからですよ?」


そんなこんな言いながらも、アッシ社長。性的な部分も含め、2人と裸の熱い夜を過ごしたのであった。2人が仕事を休暇することになるのはこれからまた、ちょっと先のこと。

本編では触れることにはありません。


現代社会において、育児休業という面があります。

働く奥さんの制度であるが、旦那さんも取得できるそうです。育児・介護休業法に基づいて、子供を養育する労働者が取得できる休業で、会社に申し出をすればできるそうです。(ブラック企業は知らん)ただし、1人の子供につき1回限りで育児休業を取得できます。もう一度ですが、1回限りで育児休業を取得できます。(事業所によっては別に支給されたりするとか、しないとか)


育児休業は、

子供が1歳に達するまで休業できる制度で(事情があれば最大1歳6ヶ月まで延長可能)、男女関係無く、契約社員や派遣社員のような期間雇用でも育児休業の取得は可能となっています。

厚生労働省によると、育児休業の届け出を会社に行うときは、原則として育児休業取得日の1ヶ月前までに申し出を行う必要があります。ただし、予定日よりも早く出産した場合や病気などのやむを得ない事情がある場合には1週間前までに申し出を行うことができます。

また、


・同一事業主で1年以上働いている

・子供が1歳になっても雇用されることが見込まれる

・1週間に3日以上勤務している

・期間雇用の場合は、子供が1歳になってからさらに1年以上あとまで契約期間がある


といった点が取得条件だそうです。(企業によっては異なるとこもあります)


また、育児休業中の給与についてもですが、

育児休業をしている方に対して、企業側が給与を支払う義務はありません。とはいえ、収入がないと当然ながら生活ができるわけがありません。育児休業給付金制度というのがあり、雇用保険から給付金が支給される仕組みとなっております。


育児休業を上手に利用し、素敵な子育てライフを過ごしてください。



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