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第一章【始まりと旅立ちの島】第97話 わしからの勅令じゃ

疾風のアグエス及び冒険者ギルド幹部、騎士団幹部の面々が、王宮内の一室に集められた。アルフ大陸で発見された未知の人族に関する緊急招集となった。アグエスの3人は、リンデ王認定冒険者として、冒険者ギルド幹部はその関係者として、騎士団幹部は、リンデ王直属の騎士団として招聘された。


リンデ王カシュキ

「みな、急を要してすまない。いまから話す内容は、他言せぬよう心してもらいたい。」


秘書官ミリル:

「先日報告のあったアルフ大陸で発見された、未知の人族及びその所持品について、説明する。」

「① 未知の人族 ドラニス帝国領内の人族にあらず。」

「② 未知の物品 ドラニス帝国領内で製造できない物品、魔力回復薬である。」


ラエル団長:

「魔力回復薬ですか・・・。」


秘書官ミリル:

「そうだ。」


ラエル団長:

「・・・・・・。あってほしい物ではあるが、あると危険なものでもある。」


秘書ミリル:

「現在アルフ国によって保護されている人族は、命はあるものの、言葉が通じず、その製法や、大海流の果てに何があるかなど、確認できない状態である。」


ラエル団長:

「大海流には過去に何度も調査隊が送り込まれたが、すべて失敗に終わっている。その理由は、海洋魔獣の存在だ。島や大陸近海では、小型の海洋魔獣しか現れないが、大海流に近づくと、大型の海洋魔獣が突如として現れ、船もろとも一飲みになるほどだ。」


秘書ミリル:

「しかし、発見された人族は生きてその大海流を乗り越え、アルフ大陸に到達した事になる。すなわち、海流を渡り切る術がある、と言う事になる。」


総ギルド長ランバルト:

「まさか・・・。それはダメです。危険すぎます。」


秘書ミリル:

「まだ決定ではない。まだ、ではあるが。その事で本日は緊急に召集させてもらった。」


リンデ王カシュキ:

「では私から。ドラニス帝国ドラニス王ピルエラ様から召集があった。この件について、各国の代表者を帝都に集め、今後の方針を決める。と言う訳だ。」


秘書ミリル:

「帝都への招聘は、騎士団から3名、冒険者ギルドから3名となっている。」


総ギルド長ランバルト:

「待ってください。アグエスの3名はまだ、14歳です。リンデ国からの出国は保護者の同伴が必要です。」


リンデ王カシュキ:

「保護者は騎士団じゃよ。それに、アグエスの3名は私の名において、リンデ王認定の称号もある。」


秘書ミリル:

「これを3名にお渡しする。リンデ王の紋章と名前を刻んだドラニス帝国領すべての通行証だ。これがあれば、未成年であっても、禁則地であっても入る事ができる。」


リオ:

「ちょっと待ってください。この話・・・。かいつまんで言うと、14歳だが、王認定の通行証があるので、ドラニス帝国で行われる重要な会議に行け・・・。と言う事でしょうか。」


ドラニス王カシュキ:

「その通りじゃ。話が早くて良いわい。出向は3日後、4月20日じゃ。よいなこれはわしからの勅令しゃ。」


リンデ島からドラニス大陸までの船旅はおおよそ3週間の長い船旅になる。アグエスの3人は、ゆっくり考える間もなく出航までの準備を急いだ。


リサ:

「お父様に手紙を・・・」


リオ:

「・・・・。」


ラオル:

「お父さん・・帝都まで行く事になった・・・。」

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