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第一章【始まりと旅立ちの島】第94話 親心、子知らず

1831年2月14日 リンデ感謝祭が開催された。決闘大会は、冒険者のみで開催となり、チーム戦では無く、個人戦となった。個人戦となった事により、今まで組んでいたチームの再編成が活発に行われた。


3人チームが基本であったリンデ島でも、ダンジョンの発見から、チーム構成が自由になった。その事により、引き抜きやもめ事なども散見されるようになっていた。現在ダンジョン制覇階層は、35階層がTOP、30階層到達チームは5組となっている。これも、チーム再編成によって攻略人数に制限がなくなった事による。


冒険者ギルド ギルド長ディオ・ダイアス、教官パウラ・シグナリオ


ディオ:

「ダンジョン攻略も盛んだな。良い傾向だ。」


パウラ:

「冒険者ギルドとして、新人冒険者を問わず、ダンジョン攻略には慎重に行う様に指導していますが、血の気の多い冒険者も多く、困ったものです。」


ディオ:

「まぁ、ある程度は仕方ないが、支援系魔法士を必ず同席させると言うルールが功を奏して、死亡者がほとんど出ていない。」


パウラ:

「ダンジョンを公開してから、冒険者の力量もかなり上がってきましたね。それに、拾得物の量も多いので、リンデ国だけでなく、貿易も盛んに行えるようになっています。」


ディオ:

「昔で言うS級も30名ほどが在籍し、A級B級合わせると、300名以上だ。小さな島国だったのに、ダンジョン一つでここまで変わるもんだな。」


パウラ:

「リオの功績はリンデの歴史に名を刻みましたね。でも不思議ですよ。あの子が小さな時から、ラオルとリサと3人で、親である私の人生も大きく導いてくれた。本当に感謝しかないですよ。ディオさん。」


ディオ:

「リオか。あいつ、5歳の時から変だったんだよ。4歳の時か・・・。」


ディオはパウラにリオの幼少期の話をした。雷で打たれ、一度心肺が停止した事、それ以前の記憶が無かったこと、5歳だと言うのに、大人の様な言葉遣い、それによくわからない知識の数々。気が付けば5歳で中級魔法を扱って、12歳で冒険者、ラオルとリサと、考えられないほど強く、魔力総量も異次元なレベルであった事などである。


ディオ:

「リオだけが変だったらまだ理解も出来るが、ラオルやリサまで、異次元の強さと総魔力量の多さだよ。あいつら、子供の頃からいつも森に入って魔獣とやりあっていたからな。」


パウラ:

「そのリオのおかげで、何もかもうまくいっている。リンデ国のダンジョン発見もそう、街に活気があふれ、他国との貿易も盛んになった。騎士団の訓練にも参加し、戦闘訓練の指南役まで熟したんだ。あいつらはどこまで行くのか、親として少し不安でもあるよ。」


ディオ:

「そうだな、来年にはこの島を出て、世界を回る。いろいろな国をみて、知見を広げてほしい。そう願うよ。」

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