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第一章【始まりと旅立ちの島】第92話 世界1の鍛冶屋

リオ、リサ、ラオルは新しい街、北地区を見て回っていた。新しい建物、看板、変わったお店など、外から見ているだけで、異国に来たようなそんな気分だった。


リサ:

「他国へ旅したら、こんな感じなのかな?新しい街だから、リンデ島には変わりないんだけど、ワクワクするわね。」


ラオル:

「リサ、あの店、武器屋だよ、行ってみる?」


武器屋に入った3人は、その品揃えの多さにびっくりした。基本的には魔法剣士が多いのだが、異国では剣以外の武器もあるらしい。その中でリサが目にとめた武器は、短剣である。リサは今使っている武器を片手で扱っており、左手に短剣があれば良いと思っていたからだ。


リサ:

「この短剣、見せてもらっていいかしら。」


店主:

「どうぞ、ここに並ぶ短剣はすべて、帝都から取り寄せた1級品ばかりです。お安いものは鋼で作られた物です、強度が高いタング制の物は少しお高くなっております。」


ラオル:

「この店主、僕たちがまだ子供だからって、おもっているんだろうね。」


リオ:

「そうだね、今日は私服だし、冒険者には見えないかもだね。」


リサ:

「少し聞いていいかしら。炎属性の剣士が主に使う剣ってどの様な物が適しているの?」


店主:

「そうですね、概ねタング制でないとだめですね。それに炎に特化するのであれば、マグマの結晶を使った物や、属性以外の結晶を付けて、オールマイティーに戦える武器にするのも良いかと思います。」


リサ:

「では、剣を2本持つ場合はどうなの?」


店主:

「双剣ですか。それなら短めの剣を2本、得意の属性とそうでない属性を持つ事で、攻撃の幅が大きくなります。」


リサ:

「じゃぁ、この短剣見せてもらえる?」


店主:

「こちらは、水属性のミスリルを用いた短剣です。非常に貴重な鉱石を使用しておりますので、短剣であっても・・・お客様には・・・お求めが難しいのでは・・・。」


リサ:

「あっそ、だったらいいわ。」


3人は店を出て歩き出した。


リサ:

「なによあの店、バカにしてるわ。」


リオ:

「でもいい品ぞろえだったよ。素材についても嘘は行ってないし、僕たちがまだ、子供に見えるから仕方ないよ。こんど来るときは、冒険者の装備を身に着けていけば、店主の対応も変わるかもだよ。」


3人は笑いながら街を楽しんだ。一通り街を見回しライダスの鍛冶屋へ向かった。


ライダス:

「おお、久しぶりじゃな。半年ぶりか?」


リオ:

「約1年ぶりですね。ご無沙汰しております。」


ライダス:

「そうかそうか、それで今日は何用じゃ?」


リオ:

「北地区のお店を一通り見回ってきたのですが、何か情報はありませんか?」


ライダス:

「情報・・・とな。わしは鍛冶師じゃよ。情報屋ではないぞ、リオ。」


リオ:

「そうですね。すみません。今日は剣の手入れをお願いしようと思いまして。」


ライダス:

「そいうかそうか、それなら任せてくれ。」


リオ、リサ、ラオルはそれぞれ剣を取り出し、ライダスに渡した。


ライダス:

「よく使いこんどるな。リサさんだったかの?この剣の使い心地はどうかね。」


リサ:

「とてもいいわ。使えば使うほど手になじむって言うか、魔力の伝達がスムーズになるって感じです。」


ライダス:

「そうかそうか。それは良かった。じゃあ、明後日にでも取りに来るがよい。費用は・・・・。1本1,000,000リルじゃ。よいかな?」


リオ:

「合計3,000,000リルですか・・・。」


ライダス:

「そうじゃリオよ、北地区の武器屋、あそこにおいてある武器は買わん方が良いぞ。偽物ではないが、仕立てが悪い。入用ならわしが打ってやるからいつでも言え。」


リサ:

「お願いがあるの!剣を作ってほしい。刃渡りは50㎝くらいの小型の剣で、軽くて使いやすい剣、それと、属性は水よ。リオの剣と同じミスリルでお願いしたいわ。」


ライダス:

「ミスリルは非常に貴重だが、最近他国からの商人が多くこの島に来ておる。わしの知り合いもおってな、手に入る。よいかな?」


リサ:

「お願いします。剣の形状は、私の炎の剣と同じような形にしてほしいわ。対になる様に。」


ライダス:

「よしわかった。2憶リルじゃ。物価も上がっておるからびた一文まからんぞ。」


リサ:

「いいわそれでお願いするわ。いつ支払えばいいの?」


ライダス:

「出来上がりは12月中頃だな、それまでに支払ってもらえれば問題ない。」


リサ:

「出来上がりが楽しみだわ。私にピッタリな剣、打ってね。」


ライダス:

「安心せい、私の打つ剣は、世界1だからな。」


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