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第一章【始まりと旅立ちの島】第89話 人族の限界点

皇歴1830年10月 ダンジョンが解放され、冒険者ギルドには、ダンジョンへの侵入許可書を求めた冒険者であふれていた。リンデ王は、他国からのやってくる商人や冒険者に、リンデ国での収益に対し、5%の追加課税を発表した。リンデ国は元々の税率が20%と他国より安い為、殺到する外国勢を抑制する為の措置であった。それでも25%は、ドラニス帝国領の中では、税率は低い国の1つである。


この税制は、思わぬ効果を生み出した。元々リンデ国の冒険者は他国に比べて同じランクであっても弱い者が多い。それはリンデ国が小国であり、存在する魔獣もそれほど強い物がいなかったと言う事が原因でもある。その為、他国からやってきた冒険者は、リンデ出身者をリーダーとしてパーティーを組むことによって、他国税の5%を回避できた。すなわち、比較的弱い冒険者も需要が生まれた事になる。商業ギルドでも同じ事が言えた。リンデ出身者をオーナーにして出資する事で、同じく5%の他国税を回避する事が出来たのだ。


これで、リンデ国民も他国者も共に利益を得られる事となった。



☆ギルド本部定例会


ランバルトギルド本部長:

「どうだ、順調か?」


ゴラリア商業者ギルド長:

「大きな問題も無く、事は進んでおります。また、ダンジョンまでの通路にも、商売とために店を開く者も増えております。」


ランバルトギルド本部長:

「冒険者ギルドはどうだ?」


ディオ・ダイアス冒険者ギルド長(リオの父)

「面白い事になっていますね。ダンジョンの攻略ランクリストを公開する事により、今までにない活気が生まれています。それに、攻略階層順位付けが、そのまま冒険者の順位となる為、見ていて面白いですよ。」


ランバルトが本部長として、ギルド全体を管理し、冒険者ギルドには、リオの父、ディオ・ダイアスが冒険者ギルド長に就任、ゴラリア・バンブージュは商業者ギルド長に就任していた。いままで冒険者ギルドで行っていたA級B級なのど試験は廃止され、ダンジョン攻略階層によって自動的にタンク分けされることになった。


1から9階層をCランク 10階層突破でBランク 11から19階層でB+ 20階層突破でAランク 21階層から29階層でA+ 30階層突破でSランクとなる。


現時点で30階層を突破した冒険者がいないが、アグエスは49階層まで進んでいた。アグエスの3人は現在、騎士団指南役として、冒険者の枠外と言う扱いになっているからだ。


ついでに説明すると、31階層から39階層まではS+ 40階層突破で王級 41階層から49階層で王級+ となる。


ドラニス帝国領にあるすべてのダンジョンで50階層を突破した者は少なく、多くの場合、突破はしたが、パーティーが壊滅し、それ以上進めない状態である。人族の限界点、それがダンジョンで言う50階層に当たるのである。

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