第一章【始まりと旅立ちの島】第76話 招待状
ラオル:
「はい、どちら様ですか?」
ラエル:
「どうも、騎士団団長、ラエル・ジャプスです。」
ボルク:
「ボルク・ダグラスです。」
ソフィア:
「ソフィア・ランドールです。」
リサ:
「お兄様、それにラエル団長・・・。」
ラエル:
「先ほどの試合、非常に楽しかったですよ。久しぶりに燃え上がりました。」
リサ:
「よく言うわね、本気の半分も出してなかったじゃない。」
ラエル:
「ボルクの妹さんは、思ったことをそのまま口にする素直な人ですね。」
リサ:
「・・・。」
ラエル:
「リサさん、貴方は本当に素晴らしい魔法剣士だと感心していたんですよ、ねぇボルク」
ボルク:
「・・・・。」
ラエル:
「それに、リオ君、ラオル君も、規格外の強さだった。そこに何か秘密があるのでは、と。」
リオ:
「秘密・・ですか?そんんあもの無いですよ。」
ラエル:
「リオ君には、色々と聞きたい事もある。では挨拶はこのくらいにして、ソフィア、あれを。」
ソフィアは3通の招待状を取り出し、アグエスに手渡した。
ラエル:
「リンデ王、カシュキ・ドラニス様からの招待状だ。」
リオ:
「招待状?」
ラエル:
「感謝祭最終日の夜、7時。王宮にて行われる食事会だ。我々3名、そしてアグエスの3名、冒険者ギルドから3名を招いて行われる事になった。」
リオ:
「今日の夜ですか。」
ラエル:
「なにか予定でも?」
リオはリサとラオルの顔をみた。
リオ:
「いえ、大丈夫、問題ありません。」
ラエル:
「それは良かった。カシュキ様もお喜びになられる。ぜひご参加ください。」
リオ:
「解りました。ドレスコード等ございますでしょうか?」
ラエル:
「リオ君、そんな言葉をよく知っていますね。我々は騎士団としての制服がありますが、冒険者の皆様の服は自由です。今着ている戦闘用の装備でも構いません。剣などの装備も携帯を許されております。」
リオ:
「解りました。ありがとうございます。」
ラエル:
「楽しみにしていますよ、食事とお話を。では失礼します。」
光の騎士団は、控室を後にした。
リサ:
「王宮での食事会?すごいわ!何が食べられるのかしら!」
ラオル:
「リサは気楽でいいよね。王宮だよ!カシュキ様と一緒に食事なんだよ。」
リオ:
「食事のマナーを後で教えるから、安心して良いよ。それより・・・。」
ラオル:
「それよりって何かある?」
リオ:
「あぁ・・。秘密についてだよ。ラエル団長がいってただろ?」
ラオル:
「秘密・・・え!あの事?ダグラスさんに口止めされた・・・。」
リオ:
「それの可能性もある。他に、古代都市だよ、祠の奥の・・。」
ラオル:
「あれか、あれも秘密だよね。どうするの?」
リオ:
「まぁ、それかどうかはわからないけど・・・。」
リサ:
「まぁいいじゃない!その時はその時で。私は一度、家に帰るわ。夜の7時に王宮に行けばいいのね。」
リオ:
「じゃあ、リサの家に迎えに行くよ。5時40分くらいに。ラオルもそれでいい?」
ラオル:
「少しはやくない?」
リオ:
「食事のマナー講習だよ。リサの家で練習。」
ラオル:
「あ、そっか、わかった。」




