第一章【始まりと旅立ちの島】第63話 決勝戦へ向けて
感謝祭2日目 2月15日 3:00
☆冒険者ギルド
ランバルト:「ミントよ、私の試合解説の時間は
無いのか?お前さんばっかり・・。」
ミント:「いえ、そう言う訳では無いのですが。」
ランバルト:「まぁいい。トトの結果だよな。」
ミント:「7:3だったので、2333万リルの
利益ですね。そこから20%税金で持って
いかれますが。」
ランバルト:「こうなると20%はでかいな。
それでも1800万リルが利益か。」
リリ:「1000万リル行ったんですか?
1000リルかと思っていました。
だから私は100リルだけ・・・。」
ゴラリア:「私も1000リルでしたよ。」
ミント:「本部長!これは明日の決勝が
終わったら、パーッと行きましょう!」
ランバルト:「パーッとって割り勘でな。」
ミント:「ええええ~っ!
☆アグエス
リオ:「リサ、ラオル、お疲れさまでした。」
リサ:「ほんと大変だったわ、あいつ
めちゃくちゃ強かったし、でもラオルの
おかげで何とか勝てたってかんじよ。」
ラオル:「あれはリサが圧倒していたよ。それに
ポルクを倒したのもリサだよ。」
リオ:「そうそう、ポルクを倒せたのはリサの
おかげだな。あれが無かったら、
負けていたかもしれないよ。」
リサ:「でもリオ、よくわかったね、魔法封殺」
リオ:「あぁ、あれは、以前に行った祠
の奥にあった古代遺跡を大きく取り囲む
魔法遮断の防壁があったんだよ。そんな魔法
があるのか~って思って、色々調べてい
たら、魔法攻撃を無効にする防御魔法がある
事がわかって、もしかしあたらって思ったん
だよね。だからリサにお願いしたって感じ
なんだよね。」
リサ:「ふ~ん、そうだったのね。それより
リオ、プラズマってお父様が使ってた
あの技よね。」
リオ:「鳥籠の中でどうしようも無かったし、
魔力を練る時間があったから、
あそこまで持っていけたけど、普通の戦闘中
だったらまだ難しいかもだよ。」
リサ:「王級って話じゃない。私も出来るわよ。」
ラオル:「リサも出来るの?」
リサ:「明日の試合では使う事になると思うわ。」
リオ:「そうだね、明日の試合は今日より厳しい
戦いになるから。」
リサ:「そうよ、お兄様だって、相当強いわ。
それに団長のラエル、あの人は、
ドラニス帝国の中で5本の指に入るって
話よ。」
リオ:「それは規格外の強さだな。リサ、
勝てそう?」
リサ:「まず無理ね、手の内も解らないし、
光属性よ。使いこなせば神の領域って
言われているのよね。」
ラオル:「じゃぁ、明日の試合は、魔法騎士団の胸を
借りる感じで、自由に行った方が良いね。」
リオ:「そうだね、思いっきりぶつかって見るか。
それもそうなんだけど、
リサの魔力コントロールってどうなってい
るの?打撃の瞬間だけ一気に魔力が流れて、
その後はきれいに無くなるあれなんだけど。
前から速度が速いっとは聞いていたけど。」
リサ:「そうね、瞬間・・・だよね。効率が良いの
あれだけの攻撃を全てくけ切って、ミントの
魔力切れの時点でも、私の魔力は半分に
なっていなかったわ。」
ラオル:「半分以上残っていたの?魔力・・。」
リサ:「うん。まだ余裕があったわ。」
リオ:「あんな芸当、僕には無理だよ。」
ラオル:「そうだね。」
リオ:「明日の戦いでは、リサはやっぱりラエル
だよね。」
リサ:「そうね。お兄様と戦うのはちょっとね。」
ラオル:「どんな戦い方になるかな~。」
夜空に星がキラキラと輝き、リンデの街が感謝祭の賑わいが明け方まで続いた。




