第一章【始まりと旅立ちの島】第56話 アグエスVS ヴィシュヌ
感謝祭が始まり、1日目の第1試合が始まりまった。ランデブルグVS炎の騎士団 結果はリオの予想通り、炎の騎士団が勝利した。炎の騎士団は、すべてS級で構成されており、炎S 風Sが前衛で戦い、支援Sは後衛で支援。安定した戦いで、ランデブルグを倒しました。
1日目 第2試合 アグエスVS ヴィシュヌ
☆司会席
ランバルト:「あれからちょうど1年が経ちましたね。」
マリア:「そうですね、早いものです。 ヴィシュヌの入場です。
風、水、炎とバランスが良い構成で、炎はS級、
どのような戦いになるか、楽しみですね。」
ランバルト:「炎のS級は火力としては相当の物です。
炎を中心に陣形を取るでしょう。」
マリア:「アグエス、疾風のアグエスの入場です!なんと!
1年前とは違い、そのコスチュームは白銀!
所持している武器は・・・・。」
ランバルト:「あれは、ゴーリアの皮を使ったマントですね。
肩飾りはジオンの鬣です。」
マリア:「ブーツ、手袋とすべて統一されたデザイン、
13歳になったばかりの冒険者とは思えない出で立ちです。」
ランバルト:「リオの剣は、ミスリルを用いた氷属性の剣、
リサは・・・少し変わった剣ですね。
マグマの結晶を用いた炎属性の剣です。
ラオルの剣は、風結石の結晶を使ってますね。
風属性の剣です。」
マリア:「よくここからそこまで見えますね。」
ランバルト:「じつは事前に・・・・。」
マリア:「では、ヴィシュヌはどうでしょうか。」
ランバルト:「防具は軽量化されたタングを用いて作られています。
それに、剣は長めですね。
それぞれの属性に合わせた鉱石が使用されているので、
両者互角ですね。」
マリア:「では、この時点でのトトを確認してみましょう!
6:4でアグエスがリードしています。
1年前の強烈な決闘を忘れていないと言う事でしょうか!」
両社互いに一礼をして、陣形を整えます・・・。
みあってみあって~!はっけよ~い! の~こった~~!」
☆ヴィシュヌ ニルス風 マホイ水 ジュンラ炎
ニルス:「あいつらは相当強いよ。
A級9人に囲まれてもあっさりと勝ったんだ。」
ジュンラ:「この島のA級だろ?格下だな。
おれはS級の炎だ、蹴散らしてやる。」
マホイ:「特にリサは剣術が桁外れだから、気を付けて。」
ジュンラ:「それじゃそいつはおれがやる。
間合いに入らなければ問題ない。」
ニルス:「それじゃ俺は、ラオル、同じ風系だと言っても、
支援系だから大丈夫」
マホイ:「同系統の相手と真っ向勝負といきましょうか。」
☆アグエス リオ水 リサ炎 ラオル風支援
リオ:「速攻でくるはずだ、受け流しながら力量を探ろう。」
リサ:「わかったわ。受け流すのね。」
ラオル:「了解です。」
☆司会席
マリア:「両者にらみ合って、出方を探っています。
おおーっと出ました!
ジュンラの炎攻撃、中距離からの爆炎です!」
ランバルト:「炎と炎ですね、あれ?水と水
風と風の戦いです。面白いですね。」
マリア:「リサは爆炎をもろに受け・・・いや切り裂きました!
全く動かず、一振りの剣で、爆炎を退けた!」
その後も連続攻撃がリサを襲う!
リサは全く動きません!
片手で持った剣ですべて薙ぎ払っている様に見えます。」
ランバルト:「反撃しませんね。反撃の余裕が無いようには
見えないですが、ジュンラの一方的な攻撃が
リサへ集中していす。」
マリア:「マホイもリオに攻撃を開始、アイスカッターを
連打しています。上下左右から襲い掛かるアイスカッター、
リオは左手に氷で盾を作り出し、アイスカッターを
防いでいます。攻撃の手が緩みません!」
ランバルト:「リサもリオも攻撃に転じませんね。
出方を伺っているとしか・・・」
マリア:「ニルスは風の力を利用して、
ラオルとの距離を一気に詰め寄り、
近距離戦を仕掛けました!
ラオルは剣で攻撃を受けていますが、
少しづつ押されている!」
リサ:「S級ってこんなのじゃないよね・・・・。
ちょっと前へでてみよっかな?」
マリア:「リサが、攻撃を受け流しながらゆっくりと、
一歩一歩前に出ます!」
ジュンラ:「なかなかやるな、近接戦をご所望かな?」
マリア:「リサとジュンラが近接戦に入った!
ジュンラの剣が赤から黄色へ変化していく!
一撃一撃の威力が跳ね上がった!」
リサ:「本当にS級なのかしら・・・
お父様の方が圧倒的に強いわね。
それに、魔力操作に少し時間がかかりすぎ
じゃないかしら?それに、リズムが悪いわね。
一撃一撃の間にスキがあるわ。」
マリア:「あ~どういう事だ!リオが剣を鞘に納め、
素手で攻撃を跳ねのけている!」
ランバルト:「ほほ~あのグローブ、なかなかの代物だな。
さすがゴーリアの皮で出来ているだけはある。
A級レベルの攻撃なら、マント、そして
あのグローブで防げるって事だな。」
マリア:「ゴーリアの皮ってそれほどの防御力があるのですか?」
ランバルト:「ゴーリアの毛は非常に細くて硬い。
実際倒すのもA級ではなかなか難しい。
それに裏地には、どうもジオンの皮が使われている様だ。」
マリア:「ジオンってあのジオン?」
ランバルト:「アグエスの3人は、ジオンを倒したと報告が上がっていた。
その時の回収物を使って設えたのだろう。」
マリア:「ジオンを撃破すると言う事は、
S級以上の実力があると・・。」
ランバルト:「認定は受けていないものの、推定でS級。」
戦闘が始まり、約10分が経った。高火力で攻めるヴィシュヌ、防御に徹するアグエス、一旦戦線を組みなおし、陣形を整えた。
リオ:「どう?」
リサ:「あのS級 大したこと無いわ」
ラオル:「ニルスもA級止まりみたいだ。」
リオ:「じゃぁ、一気に片づけるか。」
リサ:「待ってたわ。」
リオ:「ラオル、支援ヨロ!」
ラオルは支援魔法、持続回復、反応速度上昇、体系強化を施し、攻撃に転じた。
マリア:「お~っと!反撃に転じたアグエス!速い!」
ラオル:「「風龍氷撃」」
マリア:「ラオルの放った攻撃は、竜巻です!竜巻に氷の刃が!
小型ではあるが、猛烈な勢いでニルスを飲み込み、
氷の刃で全身を削る!必死に耐えるニルス!
剣が火花を散らし、鎧が削れ、
血シブキで竜巻が赤く染まる!」
ランバルト:「この攻撃は、中級魔法の応用ですね。
それに、中級とは思えないほどの威力があります。
ラオルの魔力と魔力操作が
この破壊力を生み出しているのでしょう。」
ニルス:「・・グッ・・だめだ、動けない・・・」
マリア:「身動きが取れないニルスに対し、ラオルの攻撃は更に続く!
ラオルの剣に風が纏います!剣の右と左で逆回転の渦が!」
ラオル:「「ウインドミル!」」
マリア:「逆回転の渦が振り下ろした剣から放たれます!
身動きが取れないニルス!」
ランバルト:「これも中級魔法の応用です。
逆回転同士がぶつかり合う事で、
通常のウインドミルの数倍の破壊力を実現しています。」
マリア:「竜巻の中に吸い込まれるようにウインドミルが入っていきます。
ニルスは何もできないまま、剣で受け止めますが、
剣ごと弾き飛ばされ、倒れこみました!」
この勝負、ラオルの勝利!」
マリア:「続いて、リオVSマホイに目を向けてみましょう!」
ランバルト:「こちらも速攻に転じましたね。
マホイの攻撃を素早い動きですべて避け
間合いを詰めます。リオは剣を構えませんね。」
マリア:「リオの左手から強烈な魔力が・・・。」
ランバルト:「氷の槍?銀色に輝いています。」
マリア:「ものすごい勢いで、氷の槍がマホイを貫きます!
マホイは剣を落とし、勝負あり!」
ランバルト:「あとは リサVSジュンラの炎対決ですね。」
マリア:「ジュンラは剣に炎を纏わせながら攻撃しています、
しかしリサはそれを全て剣で受け流し、
間合いを詰めている!」
リサ:「本当にS級なの?待ってあげるから、
特大なのを打ち込んできなさいよ!」
ジュンラ:「何だとクソガキが!それじゃ、
遠慮なく練らせてもらうよ!」
マリア:「リサとジュンラは距離を取り、
出方を伺っています。ジュンラは魔力を剣に流し、
黄色から白へ、そして青白く輝き始めました。
S級の上位魔法ですね。」
ランバルト:「さすがS級、ここまで魔力を高める事が出来るのは、
S級も伊達じゃないですね。
さて、リサはどう対処するのか、見ものですね。」
マリア:「あれ?リサは剣に魔力を流していませんね、
どういう事でしょうか・・・。」
ランバルト:「S級の上位魔法をノーガードで受けるのは危険です。
当たらないと言う自信があるのか・・・。」
リサ:「さぁ、打ってきなさいよ。」
ジュンラ:「吠えずらかくなよ、お嬢ちゃん。」
マリア:「ジュンラは大きく飛び上がり、
リサの頭上を捉えます、青白く輝いたその剣は、
リサの左肩首元に打ち込まれます!」
マリア:「なん・・・なんと!
リサはS級上位魔法を魔力を使わず剣で受け止めました!」
ジュンラ:「な・・なに!」
リサ:「今度は私の番ね。」
その瞬間、リサの剣は青白く輝き体中から魔力がオーラの様に沸き立ちます。 ジュンラは直ぐに後退したが、その瞬間に剣の先端が切り落とされた。あまりにも早い剣さばきに、何が起こったのか把握できない。
マリア:「剣先が折れました!何が起こった!」
スタジアム場内がシーンと静まり、次の瞬間、リサはジュンラの後ろ側へ移動していた。
ジュンラの剣が光を失い、バラバラに切り刻まれていた。
リサ:「遅いのよ、あなたの攻撃は、止まって見えるわ。」
ジュンラがは戦意を無くし、膝を地に着けた。場内に大きな歓声が沸き上がります。
マリア:「疾風のアグエス、勝利!」




