第一章【始まりと旅立ちの島】第45話 最上位魔法とその上
3日目
「・・・・・・・。」
ダグラス:「リサ、気が付いたか。」
リサ:「お父様・・・。イッ・・」
ラオル:「リサ、身体、痛むか。」
リサ:「痛いわ、猛烈に痛い、何とかしてラオル」
ラオル:「ダメなんだ。その痛みはヒールで取れないんだよ」
リサ:「じゃぁ仕方ないわね。我慢するわ」
ダグラス:「しかしお前らは信じられんな。
ジオンを倒しんだからな。」
ディオ:「本当だよな、まだ小型だったからよかったが、
それでも倒しきるとは思わなかったぞ。」
リサは、痛みをこらえながらひきつる様に笑顔を見せた。
フィンクス:「ラオル、の支援は一級品だな。
リオとリサの行動を読み切った支援魔法だよ。
それに2重詠唱はなかなかなもんだったよ。
ラオル:「僕は支援のセンスは高いみたいなんだ。血筋?的に。」
フィンクス:「そうか、そうだな、でもこれで、
お前の武器も作れるぞ。風を極めてみろ。」
ダグラス:「リオ、光による速度上昇と、
氷の上位を同時によく戦った。
リサのフォローもありがとう。」
リオ:「いえ、リサは本当に強いですよ。
あの状況で全くひるまず突っ込んでいけるだから」
リサ:「リオとラオルが居るから、思いっきり行けるのよ。
ラオルが居たら、不死身になったと
勘違いするほどね。イタッ イタタ。」
フィンクス:「本当にいいパーティーだな。
信頼しあってるのがよくわかる」
ダグラス:「そうだな。リオもリサも剣士としてはS級だな。」
リオ:「え?S級ってダグラスさんと同じ?」
ダグラス:「そうだ。S級ってのはAランクの上だ。
Aランクってのは属性魔法の上級レベルまでの
攻撃が出来れば、誰でもなれる。
リンデ島ではそのAランクだけで十分だ。
S級ってのは、属性魔法の最上級を出せる事が
条件なんだ。最上級の上もあるんだけどな。」
リオ:「最上級の上?」
ダグラス:「そうだ、俺とディオが使ったあのレベルだ。
あれは最上級の上、なんて言えばいいか
言葉がないんだ。冒険者ランクと重なるが王級だな。」
ディオ:「まぁ、最上級を一つ極める事ができればS級冒険者
その上に到達すれば王級冒険者となる。
そして、属性を複数王級まで高める事ができれば、
帝級、それを融合させることが出来れば、
神級となるんだ。」
複数の王級属性魔法の融合 神級
属性魔法 王級 王級
属性魔法 最上級 S級
リオ:「だったら、ダグラスさんも父さんも、王級って事?」
ディオ:「攻撃力的にはそうだが、認定を受けないといけないんだよ。」
ダグラス:「俺はS級、ドラニス帝国で認定を受けた。
ディオは受けていないからA級のままだ。
フィンクスもA級」
リオ:「なぜ受けないの?」
ディオ:「めんどくさいからだよ。いろいろとな。」
フィンクス:「そうなんだ。帝都からの勅令もあるから、
なかなか自由には生きられなくなるんだ。
ダグラスを見てたらほんとそう思うよ」
ダグラス:「ははっ、おれはそれなりに目的もあるから
S級になったんだが、まぁ、
グルジオ家の頭首だから仕方がない。」
ダグラス:「リサ、もう少し休みなさい。
リオもラオルもだ。
ジオンとの戦いで相当疲労しているだろ、
ゆっくり休め。それも冒険者の仕事だ。」
リオは目を閉じ、思いにふけっていた。
「ダグラスとお父さんのあの攻撃、最上位って言ってた。その上に王級、帝級、神級か、まだまだ上があるんだな・・・。僕自身も氷魔法の最上位に位置する絶対零度は発動できる・・・が、時間がかかる。リサの様に瞬間で出せるようにならないと、だめなんだよな~。リサは炎専門でやってるからかな・・・。僕は氷、風、光は使えるけど、発動速度の速い氷でさえ、リサより遅い・・・。もっと使い込んでいかないとダメなんだろうな。使い込んで、発動速度を上げて、無駄な魔力消費を抑えて・・・。まだまだやる事は多い。なんて言うか、魔力を流すための通り道がまだ細いんだろうな~。ラオルの支援魔法も発動速度は速い・・・。リサは剣のセンスが非常に高い。その剣と炎の相性が良い。だから発動速度が速い・・。ラオルも支援のセンスが高い・・・。センスか~。僕にはそんな特別なセンスはないんだろうな~・・・・・。」
リオはうとうとしながら考えていた。
佐々木:「そう言えば俺は仕事が好きだった。とは言え優秀だったか?と問われれば、凡人だったと思う。実直に仕事を熟し、得意先での信頼はある程度得られていた。でも、信頼と言う鎖につながれていたから、こちらの無理を押し通す事も出来なかった。だから実績は平凡。安定と言えば良いのだが、とびぬけた実績を作り出すことはできなかった。
僕は凡人なんだな・・・・・。」
リオ、リサ、ラオルは眠りについた。太陽はすっかり空に昇り、龍族の旋回行動が青空に確認できる。
ディオ:「ダグラス、あと2か月ちょっとだな。」
ダグラス:「そうだな。次の依頼で最後にしたい物だが、
なかなかそうさせてもらえない。困ったもんだ。」
ディオ:「あと2か月ちょっとであいつらがど
こまで強くなれるか、楽しみだよ。」
ダグラス:「そうだな」
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