第一章【始まりと旅立ちの島】第36話 祠(ほこら)の出口
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アグエスはスネイクタングロックを最終的に17体討伐し、リオも新しい場法攻撃の発動速度を向上させていた。バグロバジュに出会わなかったのは幸運だったかもしれない。祠の入り口が遠くに見え始めたとき。
ラオル:「ちょっと待って、おかしい。」
リサ:「なにかあった?」
ラオル:「魔力の干渉を受けた気がする」
リオ:「魔力の干渉って?」
ラオル:「うん、魔獣探査の時に周辺を魔力で探査するんだけど、
その魔力で探査を受けた感じがしたんだ。」
リオ:「こちらから探査できない?」
ラオル:「できるけど、それをすると相手にも気づかれる可能性がある」
リオ:「もしかして、あいつらか・・・。」
リサ:「あいつらって?」
リオ:「ほら、決闘の時にギルド本部長が言っていた、気を付けろって話し」
リサ:「あーぁ あれね」
ラオル:「少し奥へ戻ろう。探査範囲外まで」
☆祠の外☆
グリデ:「まだかあいつらわ、もう4時間以上でてこねーな。
中でくたばってるんじゃねーか?ニルス、どうだまだか!」
ニルス:「まだです。反応ありません。」
グリデ:「でもまぁもう直ぐでてくるだろ、日が沈む時間だ。」
炎の制裁者 ジュマラウタ クレイジーボムの面々は、祠の出口を囲むように配置についていた。
☆洞窟内☆
リオ:「このままじゃらちがあかない。出るか」
リサ:「そうね、何とかなるわ。あいつらって決まったわけじゃないし、
ラオル、魔力干渉って魔獣じゃないの?」
ラオル:「たぶん人間だと思うけど、はっきりはわからない。
もう少し出口に近づいて探査してみようか。
リオ:「そうしよう。」
ラオル:「9人だ。出口を取り囲んでる」
リオ:「作戦がある。リサ、ラオルは魔力枯渇のふりをして、
僕はケガを負っているように見せかけよう。
いきなりは襲ってこないだろう。目的は多分、
マジックバックの中身だ。チームカードと冒険者カード3人分
それがあれば冒険者ギルドで換金がかのうになる。 じっさい敵意が
あるか目的は何かを確認したうえで、やるならやろう。」
リオはラウルに寄りかかりながら足を引きずって祠から出てきた。リサも限界に近い状態に装った。
リサ:「みなさん、リオに回復をお願いできませんか?リオが・・・」
グリデ:「アグエス御一行様じゃないですか。ひん死の状態ですね。
この森は少し早かったんじゃないですか?12歳ごときで、え!」
リサ:「なによ、リオを・・・」
グリデ:「あーはっはっは!これはラッキーだ、
おまえら命だけは助けてやるから、そのバックをよこしな。
回復魔法はそれと交換だ。」
リオ:「金が欲しいのか・・・。1000万リル、それでお願いしたい」
グリデ:「全部だよ全部、武器も、金も、全部だ!
ラオルお前は支援専門だよな、お前ら親子はだから
無能って言うんだ。お前が治してやれよ、
ほら、早くしてやれよ。無能が!」
リオ:「そうか、クズやろう、無能なやつはこの世に存在しない。」
グリデ:「なんだとクソガキが!命がいらねーって事だな」
焼き払え!ファイヤーストーム!」
炎系のグリデ、ルイス、ミイダ、ライア、ジョルスの5人は一斉にファイヤーストームを放った。
グリデ:「この火力で燃えない奴はいない、攻撃の手を緩めるな!
焼き尽くせ!」
マホイ:「グリデ、ちょっとやりすぎじゃねーか?相手は子供だぞ」
ニルス:「これはやばいよ。」
グリデ:「こいつらからすべてを奪ってこの島からとんずらだ!
東の森ではよくある話だ」
レイア、ストーンピックを打ち込め!」
苛烈な炎とストーンピックの攻撃が続いた。
リオ:「この悪行に賛同しない者は地面に這いつくばれ!」
炎のなかからそう叫んだ瞬間
ラオル:「ウインドカッター9連」
炎のなかから飛び出すウインドカッターが、グリデ達を攻撃した。
地面にしゃがんだマホイ、ニルスはそのまま後退、不意を突かれた数名が負傷した。
リオ:「お前ら、ここは東の森だ、何があるか分からない、
それでいいんだな」
グリデ:「なんだと!やってしまえ!」
無数の炎攻撃が飛び交う中、リサがそれを連撃ではねのけ、リオに貯めの時間を作った。
リオ:「絶対零度」
上段の構えから剣を地面にゆっくりと降ろした。剣と地面が触れた瞬間、前方の敵に氷が走り、全員の下半身を氷つかせた。グリデは下半身と上半身右半分まで凍っていた。
グリデ:「なんだ これは・・。」
リオ:「動かない方がいいですよ。」
グリデ:「なんだと!貴様、これぐらい炎で・・・
あ!あー腕が腕がーー!」
リオ:「だから言ったでしょ。動かない方が良いって。
ほら 利き腕が折れて粉々だ。
これじゃ再生魔法を施しても元に戻らないんじゃないかな」
お前は言ったな、ラオルを無能だと、さぁ
謝るんだ。命だけは助けてやる」
グリデ:「誰にもの言ってんだくそが、無能は無能なんだよ」
リオ:「そっか、残念です。グリデさん。」
そう言って、リオはグリデに攻撃を入れようとした。
「「そこまでだ!」」
「そこまで!以後は冒険者ギルドにて対応する!」
森の中から冒険者ギルドの調査員 リリが出てきた。
リリ:「すべてを見せてもらった。
ここに居るすべての人間を拘束させてもらう。
アグエスへの攻撃を行わず、戦闘の意思を示さなかった
マホイ、ニルスは、拘禁。
そのほかの物は冒険者としての資格はく奪と共に、
皇帝直属騎士団による裁きを受けてもらう。
それでいいか、ラオル、リオ、リサ。」
東の森初日目だが、このままギルドまで来てほしい。




