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第一章【始まりと旅立ちの島】第27話 思い出の感謝祭

感謝祭最終日、アグエスの3人は冒険者ギルド本部に呼び出されていた。

応接室には、ギルド本部長のランバトル、副長のゴラリア、試験監督官のリリ・ユリアンの3名と、リオ・ダイアス、リサ・グルジオ、ラオル・シグナリオが居た。


ランバルト:「今日はわざわざすまんな。感謝祭は楽しんだか?」

   リオ:「はい、楽しめました。」

ランバルト:「そっか、それは良かった。

       良かったついでに決闘の報酬についてだ。」

   リオ:「はい」


ランバルトの話はこうだった。


供託金合計1000万リルの内、10%はギルドの手数料として支払われる事、来場者が7000人で入場チケット販売額が7,000,000リル 運営経費として50%を差し引いた3,500,000リルが勝利者報酬になる事、それにトトの収益も含め、明日口座に入金される事。


ランバルト:「トトはやったのか?」

   リオ:「はい、少しだけ」

ランバルト:「9:1だったからな、それなりに利益が出ただろう」


トトの参加総額は2億3000万リルだった。アグエスに賭けた金額は2300万リル


ランバルト:「アグエスとして掛けたのはどのくらいだ?」

   リオ:「え 言うんですか?」「1000万リルほど・・・。」

ランバルト:「・・・・それは豪快だな。1億か・・・。

       勝つ確信があったのか?」

   リオ:「作戦は考えていました。想定内の攻撃だったので、

       予定通り勝利できました。」

ランバルト:「なるほど、ディオの息子だな、

       ちょっと決闘で使った武器を見せてくれ」


リオとリサ、ラウルが武器をテーブルの上に出した。


ランバルト:「この木剣・・・木剣では無いな」

   リオ:「はい、木剣に見えるよう木でカモフラージュしました。」

ランバルト:「この杖・・・。どこで?」

   リオ:「素材をあつめ、作ってもらいました。」

ランバルト:「・・・・・。」

   リオ:「古文書に木と魔石の関係が記されたものが6種あったので、

       組み合わせてみたのです。」

ランバルト:「知っての通り、私は元S級だ。大陸の王宮魔導士が

       これとよく似ていた杖を持っていたのだよ。

       その杖には鉱石で武器としても使用できるくらいの

       代物だったが、この杖はその魔導士レベルの内容に近い。

       古文書か・・。」

      「ラオル、使ってどうだった」

  ラオル:「魔力の使用量が大幅に低減します。

       それと、発動速度が向上します。」

ランバルト:「そうだろうな、良い杖だ。」

      「リサ、君の剣は父親からもらったのか?」

   リサ:「はい。私の力量に合わせて7歳の時に頂きました。」

ランバルト:「ダグラスらしいな。良い剣だ リオ、お前の剣は」

   リオ:「父に作ってもらいました。」

ランバルト:「タングとミスリルか。これも良い剣だ。」

      「お前らに言っておかなければならない事がある。」

      「今回の決闘で、お前らを恨んでいる奴らが居る。

       だいたい察しはつくだろうけどな、それと、

       明日には口座に 1億1250万が振り込まれる。

       それを狙う輩も必ず現れるはずだ。だから気を付けろ。

       3人で分配するのもいいが、今はやめておけ。


アグエスの口座であれば、アグエスの証明書と3人の冒険者カードの提示が無ければ引き出せない。セキュリティとしては一番安全だ。もし分配して個人口座に入っていれば、個人の冒険者カードだけで引き出すことができる。この島にはここしか冒険者ギルドは無いが、大陸に持ち出されれば、他人だって簡単に引き出せるからだ。


ランバルト:「そして、気を付けてほしい、

       何が起こるか分からない。それが森だ。 」


ランバルトはこれからの注意事項を丁寧に説明した。


ランバルト:「ところで、ラオル君、大魔法についてだが、

       教えてもらってもいいだろうか。

       企業秘密ならかまわないが、どうだろう・・。」


  ラオル:「あ・・・あれは・・・。」

   リオ:「私から説明させていただきますがよろしいでしょうか。」

ランバルト:「あぁ、かまわないよ」

   リオ:「あれはパフォーマンスです。ただの風魔法です。」

ランバルト:「パフォーマンス?」

    リオ:「はい。」


リオはこの決闘を申し込まれた状況やこれまでの事やいきさつやラオルの力を示す必要があった事なども詳しく話した。


ランバルト:「ではどうやって雷を生成し、正確に

       敵を捕らえる事が出来たのか?」


   リオ:「敵は、炎を中心に攻撃してくる事は、

       わかっていました。ゆえに、

       水による相殺を繰り返したのです。

       その事で、水は蒸発し上空へ登ります。

       コロシアム上空に集まった水蒸気を逃がさない様に、

       ラオルに風魔法をお願いしていました。

       会場内が霧に覆われ、上空の水蒸気が

       雲に変化していったので、上空の空気を

       渦上に回転させ、雲に帯電させたのです。

       それを私の「雷電」と言う電気による攻撃で

       敵を足止めし、電気の性質である引き寄せによって、

       雷を誘導したと言う事になります。」

ランバルト:「水蒸気から雷を?」

   リオ:「はい。古い文献にそう記載されたものがあったので・・・。」

ランバルト:「そうか、大魔法だな。」


ゴラリア、リリも大きくうなずいた。

これまでの物語のご感想はどうでしょうか。もしよければ、ご感想や評価をいただければ幸いです。


この作品は、私の初めての作品です。物語の流れや表現、誤字脱字など、気が付けば気軽にご意見いただけると幸いです。

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