第一章【始まりと旅立ちの島】第24話 木剣と杖と作戦と
あれから2週間がたった。アグニスの面々は、ライダスの鍛冶屋に来ていた。
ライダス:「おお、来たか、出来上がっているぞ」
リオは剣を手に取って見つめていた。中空のタングにオリハルコンの刃が美しく輝いている。持ち手には裏表、下に魔石を入れる穴があり、装飾は金をあしらっている。
タングの銀色とオリハルコンの青、金の装飾、とても立派な良い剣だ。
リオ:「ライダスさん、ありがとうございます。
お礼ついでに一つお願いがあります。」
ライダス:「なんだね?」
リオ:「この剣の鞘とリサの剣の鞘を作ってほしい。」
ライダス:「鞘はあるだろ、それじゃダメなのか?」
リオ:「うん、木で作ってほしいんだ。」
ライダス:「木とな・・・。」
リオ:「木剣に見える様に木でおおってほしい。」
ライダス:「なにか考えがあるのだな、わかった。
明日来い。費用は出世払いだな」
リオ:「ありがとう」
リオは鍛冶屋を後にして、魔道具屋に行った。そいこで頼んでおいた杖を受け取った。
リオ:「これ、ラウルの杖だ。使ってくれ。」
ラオル:「え、良いの?」
リオ:「いいに決まってる。6種類の木材を組み合わせた特注品だ。
6種類の魔石を装着できる。」
リサ:「私はこの剣があるから、これで全員武器が手に入ったね」
でも、なぜ木剣みたいに見える鞘が必要なの?
少し人気のない場所で話そう。リオはそういって、森の中の古い小屋を目指した。
リオ:「索敵」
「大丈夫だ、冒険者も魔物も近くには居ないね。
作戦なんだよ。決闘の」
リオは決闘の作戦を話し始めた。内容はこうだ。
リオ:「敵は3人、15歳の火魔法剣士 22歳の土魔法剣士 23歳の火魔法剣士だ、我々は12歳これだけの情報なら圧倒的に我々が不利になる。相手のAランクは2名、経験もある。戦闘に離れしている。Bランクのジョルスも15歳だ、それなりに体力魔力があるはずだ。
年齢から考えたチームの総魔力量は、12歳の3人より上だと考えた方が良い。
数値化するとこうだ。
【クレイジーボム】
土魔法Aランクライアを強さを体力、技能、
精神力を含めた総合評価として100とする。
火魔法Aランクイレアも同じく100とする。
火魔法Bランクジョルジュは70とすれば、
合計270になる。
【アグエス】
火魔法Aランクリサは90くらいと想定し
水魔法Aランクリオは120
風支援Aランクラウルは戦力としては50あるかどうかだ。
合計すると260。
リオ:「ガチンコで当たれば、総力で負ける。
特に速攻でラオルを押さえられたら、まず勝てない。
だから、この作戦で行こうと思う。
【クレイジーボムサイド】
イレア:「おまえはバカかジョルス!」
ジョルス:「すみません。勝手に決闘なんて」
イレア:「そうじゃねぇよバーカ。なんで500万リルなんだ、
なんで1000万リルにしなかったんだ、バカが」
ジョルス:「相手は子供だったので・・・
1000万は準備できないと・・・。」
ライア:「イレア、そのくらいにしてやれ」
イレア:「まぁいい、この決闘は効率が良い。
よくやったジョルス
当日はあれだろ?トトもあるんだから、
大きく稼げる。最高だ」
ライア:「それでリーダー、作戦はどうする?」
イレア:「簡単だ、敵は12歳のガキどもだ、総火力で叩き潰す。
完全勝利とトトの賞金、笑いが止まらないぜ」




