第一章【始まりと旅立ちの島】第17話 冒険者ギルド登録と判定試験初日
リオは12歳になった。パーティーアグエスの3人は、ギルド本部へ行き、冒険者登録と、パーティー登録を行った。ランク判定には、判定試験が必要で、ギルドから指定される魔物を討伐する必要がある。期限は3日、この3日間で討伐しギルド本部へ報告する必要があるのだ。
ギルド長:「お前らに依頼する判定試験はこれだ。」
職員:「こ、これはちょっと無理じゃないですか?
まだ12歳ですよ。」
ギルド長:「いいんだ、これを討伐してこい」
「期限は明日から3日だ、無事帰って来いよ」
与えられた試験は、B級判定試験だった。
職員:「いくらなんでも12歳には・・・。」
ギルド長:「お前、気が付かなかったか?あいつら
リーダーのリオ、あいつはディオの息子だ。
相当鍛えられている。
体からにじみ出てる魔力は相当なものだ、
おおよそA級に到達している
それにリサ、あいつの親は、グルジオ家だ。
職員:「グルジオ家ですか」
ギルド長:「そうだ、親は今、他国へ遠征に行っている
長男は騎士団だ。
遺伝的に戦士としては、一級の血筋だ。
それに ラオル あれも凄いぞ、
魔力総量はおおよそA級
支援系の為、戦力としてはB級程度だろうが、
この3人が組めば」
A級レベルの戦闘が可能だと推定できる」
職員:「それは・・・末恐ろしいですね」
ギルド長:「だろ、でも安全をみて、
査定員を張り付かせる。
戦闘のレベルや個々の魔法技能など、
観させてもらうよ」
リオ・リサ・ラオルはギルド本部を後にし、装備を整え、明日の出発に準備を行っていた。3日間と言う事は、野営も行う事になる。3日分の食料、ポーション、武器や防具の予備など買えるだけ買い集めた。
明日の朝の、待ち合わせ場所を決め、ゆっくりと休んだ。
皇歴1829年 12歳の1月10日誕生日 リオはパーティーリーダーとして冒険者ギルドへ冒険者登録、パーティー登録を行った。よく11日から3日間で判定試験をクリアする必要がある。3日分の食料、野営装備、ポーション、予備の武器装備など準備して、判定試験当日に臨んだ。
リオ:「みんなばっちり?」
ラオル:「うん、大丈夫。ばっちり。」
リサ:「問題ないわ。」
判定試験の内容はこうだ。
リンデの街南にある中級の森にて、ワイドベア1体 ファイヤーベア1体 ビッグスネイクロック、レッドスネイクを各々3体討伐し、その証明、魔石を持ち帰る事。
リンデ島の南の森とリンデの街の間には、大きな谷があり、魔物は街に入って来ることが出来ない。また、冒険者はその谷に掛けられた橋を渡る事となる。その森の東側には大きな湖があり、その南側は、未開の森となっている。 南の森は強いの魔物は比較的強いやつが多い。
その中でも、ベア種は強く、体力、防御力が高い、ファイヤーベアは炎系の魔術を使う。B級冒険者なら、遭遇したら逃げるのが一番良い。
アグエスの3人は森に入った。リオは索敵を開始する。
リオ:「進行方向2時、300m 魔物の気配あり」
前衛はリサ、リオ 後衛はラウル。陣形を確認し、魔物の群れへ向かう。
リサ:「ボーンね、ファイヤーボーン5体 私が左2体を残りをリオお願い」
リオ:「わかった。」
ラオル:「身体強化、持続回復、反応速度上昇」
リサは1体目を一撃で倒し、振り返りざまに2体目も倒した。
リオ:「アイスピック3、ウインドシュート」
水を錬成し、風で回転させ、温度を下げて氷にし、高速で回転させたアイスピックをウインドシュートで魔獣めがけて飛ばす。複数の工程を同時に行い、魔獣を瞬時に撃退。
試験監査官:なんていう威力だ・・。12歳とは思えない。
複数の魔法を同時に行うその速さも正確さも、
驚くほどだ。ほとんど魔力を消費していない。
リサに関しては使っていないじゃないか。
森の中をどんどん進み、あっという間に魔物を撃退、すぐに解体して収納バックへ。
手際が良すぎるくらいだ。
リオ:「魔力はどう?」
リサ:「問題ないわよ。ほとんど使っていない」
ラオル:「僕は半分程度かな、でも大丈夫」
リオ:「よ昼食にして、午後は洞窟に入ろう。
ビッグスネイクロックはそこに居そうだ」
しっかり休憩を取り、チームアグエスは洞窟に入った。
収納バックから、魔道具を取り出し、周りを照らした。
小型の魔物は無視して奥へ奥へ侵入。土で出来た洞窟の入り口から奥へはいると、岩が目につきはじめた。洞窟の奥に何か光るものが有る。
ラオル:「鉄鉱石だ。採取するね」
あちらこちらに点在する鉱石を採取しながら奥へと進む。
リオ:「止まって、静かに・・・。」「来るよ」
ガラガラと音をたてながらこちらに向かってくる。
リサ:「何体?」
リオ:「たぶん1体」
リサ:「だったら私がやるわ」
「ファイヤーソード・ウインドブロー」
リサの構えた剣に炎がまとい、燃え上がる炎が剣と一体になった。ウインドブローによって炎は温度を上げ、赤からオレンジ 黄色へと変化した。
リサは一気にとびかかり、ビッグスネイクロックに切りかかった。
リサは3打の攻撃を瞬時に行い、スネイクロックは討伐できた。
リオとラウルは光る剣の動きだけを目で追っていた。
試験監察官:剣さばきは流石としか言えない。複合魔術も中級レベルに達している。
リオ:「次はスネイクレッドだね、
あれは湖の近くに居ているはずだ。」
はじめはリオがやっていた探査をラオルが行うようになっていた。それに状態強化、持続回復、速度上昇などの支援魔法を常に全員にかけている。
ラオル:「そろそろ枯渇するよ」
リオ:「了解、枯渇したら索敵変わるね。」
ラオル:「ありがとう」
リサ:「ラオルは支援中心なんだから、気にしないで」
リオ:「このまま全回復まで魔法使わないで、
夜の戦いに備えないとね」
リサ:「夜?戦うの?」
リオ:「ベアーは夜から朝にかけてに活動するんだよ。
だから夜に戦闘になる。
特にベアー系は体力も凄いので、
支援系の援護が無ければ厳しい戦いになるよ。
だからよろしくね。」
ラオル:「わかった。ゆっくりさせてもらうよ」
レッドスネイクを難なく倒し、残敵をかたづけた。
夜になるまでゆっくり休憩を入れ、夕食も早めにすませた。
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