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第一章【始まりと旅立ちの島】第13話 もう一人の仲間

佐々木からリオとして転生したのが皇歴1821年 8月15日 4歳と7か月だった、5歳になり教会で魔法属性判定を受け、魔力属性は水と判定。

皇歴1824年4月、初等魔術学校に入学 

リサと言う少し気の荒い、そして真っすぐな女性と友達になり、休みの日にはちょくちょく魔物狩りをしつつ、実践訓練とお金を稼いでいた。


8月に入り、暑い日が続いている。


昼休みはいつも練習場に行っているので、気が付かなかったが、最近少しクラスの雰囲気が変わっているようだ。いつもおとなしく本を読んでるラオルは、俗にいう陰キャである。友達はいないようで、いつも本を読んでいる。そこにしばしば目つきの悪い上級生がやってくる事がある。いつもは昼休みなので気が付かなかったが、練習場に向かう時にそいつらとすれ違った事がある。

何気に他のクラスメイトに聞くと、昼休みに上級生からいじめにあっているらしい、今日は練習場に行かずにその成り行きを見ている事にした。

昼食が終わるころ、3人組の上級生がやってきた。


上級生A:「おいラオル、また本ばっかり読んで、

      お前は冒険者にはなれないね。無能」

ラオル:「・・・・。」

上級者A:「何とか言えよ、おい。こっちこいクズ、のろま、無能」


見た感じ、冒険者志望か騎士団希望か、どちらにせよ、9歳ともなると体格が違うのと、たぶん遺伝的要因も大きいのだろう。荒くれものに近い雰囲気を出していた。 注意し後を付け、誰も使っていない魔法研究室へ入っていった。 中では一方的な言葉の暴力と、たまに平手が・・・。コブシも・・・。


 リオ:「ちょっとやりすぎじゃないかな。

     何があったか知らないけど、良くないと思うよ」

上級生B:「なんだお前、だまってみてるバカ」

 リオ:「・・・・。」

上級生A:「俺はな、こんな無能根性無しのクズに、

      用があるだ、お前は向こうへ行け」


吐き捨てると同時に、魔力をまとったコブシが、ラオルの頬にめり込み、体が吹っ飛んだ。


上級者A:「今日はこれぐらいで許してやる。」


 リオ:「大丈夫か?」

ラオル:「うんこれくらい大丈夫」

 リオ:「え?まったくダメージが・・・。ラオル、どういう事?」


ラオルは上級者Aから魔力の入ったコブシを頬に受ける瞬間、防御魔法を発動し、身体強化、そしてそれと同時に回復魔法を全身にかける事により、ダメージを回避しつつ回復していたのだ。


リオ:「それってある程度の魔力量と、

    魔法技術が必要ななずだ。君、凄いね」

ラオル:「そんな事ないよ・・・。」


そういって黙ってしまった。

後から聞いた話だが、一連のいじめ事件には、親が関係している事がわかった。


ラオルの父は冒険者としてパーティーを組んでいた。そのパーティーリーダーがAランク冒険者。親のグリデ・ミドレインである。

ある時狩りに行き、大事なところでラオル父が魔力切れを起こし、戦闘員への支援魔法が行えなくなった事により戦いは苦戦を強いられ、死人はでなかったものの大けがを負ったらしい。その事がきっかけとなり、ラオルの父は冒険者を引退し、今に至る。

その事が原因でその子供による、いじめと言う形で表現されてしまったのだ。


父はラオルに支援魔術師ではなく魔法剣士になってほしく、ちょっと無茶なスパルタ教育をしていた事があったが、剣士としてのセンスが見いだせなかった。


 リオ:「ラオル、僕と友達になってくれないか?

     君は無能じゃない。」

ラオル:「・・・・・・。」

 リオ:「一緒に冒険者になろうよ。

     あんな奴らに負けない強い冒険者に」

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