飯
「なんか授業ばっかで詰まんないなー。ねぇ先生この後実験や遊び式の勉強の予定はっ?」
りんが授業に対する愚痴を吐いた後先生にこの後楽しい実験の予定はないか聞いた。
「まぁ皆飽き性だからちゃんと用意してるよ。プログラミングで学べる数学をね。」
「はぁ~。私はプログラミングって計算とか脳内処理めんどくさくて嫌いなんだよねーーーー。」
なつは先生が用意してくれたプログラミングで学べる数学に文句を言った。
「え?なつちゃんって…オンラインゲームとかいっぱいしてるから数学好きなのかと思ってた…。」
「パリピギャルはめんどい計算なんかしないんだよ。AIとかあるからな。」
「(この学校はすでに学級崩壊をしている…)」
ーーーーーーーーーーーーーーー4時間目終了ーーーーーーーーーーーーーーー
「小雪~授業つぶし&株上げ作戦うまくいったんじゃない?ってことでそれのお祝い弁当を一緒に食べよーーーーーーーーー!ほらーこっちこっち!!」
りんは小雪の腕を引っ張って廊下を走り階段をのぼりドアを開ける。
風が強く吹くこの場所はご定番学校の『屋上』だ。
「風が強いねここ。そして人がたくさんいるね。あ…あれは響君じゃない?」
小雪は屋上の感想を口にした後、響があそこにいると指をさしてりんに教えた。
「本当に響だ…。参考書じっと眺めてご飯食べてる…」
「私達も食べちゃおっか。」
パか
「…………え?…ないっ!ないないない!私のお弁当がないーーーーーーーーぃ!!!弁当が消えた!グザイが消えた!ドロボーーーーーーーーーーだぁぁっぁぁぁーーーーーーーーーーーー!!!」
この世の終わりのような声と叫びで弁当がないと伝えたりん。
それをいやそうに眺める響。飛んでいく参考書。
「え?なくなっちゃったの?それなら…私の弁当でよければ少しあげるよ。」
「え!?本当にいいの?ありがとーーー♪」
「ちょっと待って!?またちょうちょが落下してありに運ばれてるんだけど!?」
「早く食べないとおいしくなくなっちゃうよりんちゃん。」
ずっとスルーしてきたのだが、このクラスフレンドリーすぎるな。
とくにりん。
昼皆が何してるかを見てみよう。
響は飛ばされた参考書を追ってどっかに言った。
なつはスマホで推し画像検索しながらもう一台のスマホでテトリスしていた。テトリスはほぼ見ていない。なのに11連鎖とかキモ過ぎて泣ける。テトリスの試合終わりにご飯を食べてまた初めて…。
「やったーまた勝った。相手おっさんだったかな?まぁこれで世界1位の記録は保持したままでしょ。え!?通知邪魔…って世界大会予選もうすぐやるの?まだ推し活を楽しめてないのに?両立させながらやるしかないかー、私その賞金で生きてるしー?死活問題かぁー。」
ゆいも推し画像を検索している。でも1番好きなのが出てこなかったからロック画面を眺めていた。
お弁当もちゃんと食べてる。隣に参考書が置いてあるということは、これから勉強する予定で入るのだろう。
「うん。ロック画面が一番いいわね。あっでも参考書も見とかないと…」
はおは…さっき小雪たちが作ったアカずきんちゃんの話を読みながら、もっと罪はないかなと探してた。
焚火は流石に自由学園とはいえ放火魔になるからやめてるんだろう。
「暇だなー。アカずきんみたいなやつがりんのそばにいたら絶対もっと違う性格になってただろうに。でもクソガキになったらもっとやだな。てかもうクソガキか?俺もクソガキだけど。」
「まてっ俺の参考書!!それは嫌だけどバイトして頑張って金貯めて買ったんだ!」
響は飛んでいく参考書に向かって必死に叫んだ。全力疾走しながら参考書を追いかける。
参考書は校庭に出て校庭をぐるりと回り中庭に行って、廊下に入り…松の木の上に乗っかってしまった。
参考書はすごい飛ぶな。
「あ…りんちゃん。響君の参考書あそこの松の木の上に載っちゃってる…。」
「本当だ!でもなんかいろいろな虫がいそうで行きたくない。」
「りんちゃんはちょうちょ以外の虫は消えてほしいんだっけ。きらいなの?」
小雪はりんがちょっと前の授業で言っていた言葉を思い出して質問した。
「ちょうちょも好きってわけじゃないんだけど、生態系というか?意味わかんないけど。りんねとかそんなのわかりそーでわかんなくてよくわかんないから面白いなーって思って。」
ちょっとよくわからない説明だった。が、好奇心旺盛であることが理解できるだろう。
「そうなんだね。でもわからない言葉はちょっとでもいいから調べてみたら?そしたらもっと面白くなったり、みんなに言うときの説得力が増すと思うんだけどな。」
「うん。そうしてみる。そうしてみたいけど国語辞典の使い方よくわからなかったし、スマホ壊したからもうないし。買うにしても手続き長くていやだから買わない。」
めんどくさがりなのか。
「じゃぁ国語辞典の使い方放課後ちょっとだけ教えてあげるから。」
「うん!わかった!」
キーンコーンカーンコーン キーンコーンカーンコーン
「こういうこと、初めに、調べたいものの一文字目が書かれている部分を探す(50音順になっている)
次は、辞書の右上か左上の部分にあり、そのページの最初の文字と最後の文字が書かれているを見て、調べたい文字とを比較して前後か調べるの。
その次は…さっき説明したのを柱っていうんだけど、はしらが示している言葉の間にあることが分かったら、見出し語も50音順にのっているので比較しながら見つけるんだよ。」
「おっけ~わかった。サンキュー☆」