【2話 怪物熊と生徒】
ヒソヒソ,ヒソヒソ,裏では近況や,情報交換会が行われて居た。
「ねぇ聞いた?最近山の倒壊があったって」
「え?山ってあの?廃棄されてそのまま
取り壊されずに残った呪われて居るって
言われて何年も取り壊し計画が立てられて
中止になった」
「えぇ,噂によると,怪物が破壊したんだとか」
「えぇ怖いね」
女子会ではそんな事件が語られて居た,
一方その頃藤原は。
「いつも私が修行しにきて居る場所よ」
「美咲さん本当に薙刀術に熱心だね」
「はい!最近は棒術や槍術なんかを取り入れて,
更に最適化したりもして居るんですよ」
コンパクトに纏め上げられた薙刀の縦横無尽の
読めない起動と乱撃は誰に止められるものでも
なく,尋常ならざる程に鍛え上げられた腹筋や
腹斜筋,肩や腰はそれを物語る。
「このまで筋肉に無駄やムラが無い動作や
立ち回りを見たのは初めてかもしれない」
「褒めたって何も出ませんよ」
だが実際のところは万人が出来ぬ所業なのだ,
表面張力ギリギリのコップを両手両足頭に
計5つを乗っけて,全てを溢さないように持って
,常に針先程度の弛み不安定な弦の上を完全に
見えず聞こえない五感の使えない状態で歩いて,水を溢さずに渡きるほどの卓越したバランス
感覚と鍛え上げられた体幹があって初めて
成せる技術だったからだ。
「人がここまでの立ち回りが出来る方がおかしい」
「へへへ」
そんな話をして居ると,前からは大勢の
黒服達が歩いて来る。
「ここから先は現在立ち入り禁止だ,
討伐中でな」
「討伐中?」
「あぁ,バーンナックルを鎮めて居るんだ」
それはある化け物の熊の事だった。
「本当の事か⁉︎あのビルは確かに劣化して
居るとは超合金製,鋼鉄製の分厚い壁位の
耐久値はあるはずだぞ」
「歩く脚力だけでまるで空気が如く,金属製の
物体を曲げたり壊したりする際特有のギィギィと言う金切音すら鳴らず倒壊させる程に強く
腕の一振りだけで横にあった更に巨大な
634mと828mの廃ビルを切り裂きました」
「8848mもある蔵魔山すら一部土石流を
ながしかねんぞ」
「奴しかも相当な速さなんです」
「機動力も高いのか⁉︎」
「はい,捕鯨砲に加えて地下やヘリを使った,
全方位からの秒速4,000フィート,音速に換算してマッハ3.55のライフルの銃弾の一斉射撃
すら最も容易く交わしました」
「我々軍隊が用意した避雷針と死刑に
使われて居る技術を扱った帯電と放電の
オンとオフが可能な電気回路の電気力抵抗が
極端に高い,真空雷撃装置を扱い,天気予報と
計算から導き出して幾千を超えた無数の雷が
チャージされて,(30,000,000 ボルト/mつまり30 MV/m),プランク電力として,(3.6 × 10⁵² W),そして10²⁶A,(1000億テスラ/つまりは10¹¹ T),プランクエネルギーとして1個の粒子が持つ (1.956 × 10⁹ J,つまり19億J),AもWもVも
Jも極めて爆発的な破壊力を有して居る,
それに加えて空間を一瞬にして完全な
真空とかして限りなく光に近い
(299792457.999,,,etc m / s)と言う
超亜光速から発射されるガンマレールガンを
喰らったのに,耐えたんですよ」
「何ぃ⁉︎」
「実際の数値を上回り,本来性能ならシロナガス鯨が不可説不可説転匹居たって一撃で塵芥に
なる様な一撃だったのに,環境だって最適
だったのに,その上二発目を避けやがったんです」
「避けた⁉︎」
「30m3000tの巨大でですよ」
「化け物だろそれ」
「八重歯,犬歯は鋭く,触れただけで
大岩を真っ二つにしました」
「妖魔の一種だろ」
「いや生体反応があったので生き物ですよ」
「ならば今はどうなってますか?」
「今は軍が応戦中です」
現場では,そこに現れたのは,凄腕の兵士が
来た。
「追撃の灯籠ラルクアルガ・ライチェルサンチェスタング・サンダーボルト⁉︎」
「へいボーイ,私を知ってるとは」
「私はシコルスキーと言います!」
ラルクアルガ・ライチェルサンチェスタング・サンダーボルト,戦場に降り立った武人,実績を
多数持ち,それは植民地化されて居た先住民や
兵士内にも伝説,伝承として語られて居る。
重りを付けたり武器使用不可など,ペナリティ
ありのステゴロでも小隊を単独無傷つまりは,1000VS1でも余裕で圧倒撃破した実力。
幼少期から既にその素養は発露しつつある,
あらゆる戦闘術に長けていた,それをキッカケに
無数の武術や格闘技,体術や武器術に
狂信的なほど熱心に取り組み続けていき。
僅か11歳で,ボクシング,ムエタイ,カポエラ,
総合格闘技,柔術,相撲,ブラジリアン柔術,
柔道,空手,逮捕術などなど,数えきれない程
学び,世界中のあらゆる格闘技と戦術を
完璧に収め,ありとあらゆる武術に精通し,
世界中のありとあらゆる戦闘術を習得し
ている。
至近距離戦,銃撃戦,白兵戦,集団戦,単独戦,
あらゆる戦場に降り立ったって頂点に
君臨し続けて,どれを取っても超一流,
今までに無かった新たな技術を,奇策を
産み続ける様な自由自在変幻自在な奴
に対しても付け焼き刃が通る訳は無く
勝てない,一方的な殺戮で躊躇無しに命を潰す。
解剖学的にあり得ない筋肉のつき方をして居る。
素手のみで軍隊を殲滅するほどの戦闘力を誇り,世界中の政治家,軍隊から恐れられているが,
そんな奴にも相棒が居る。
戦闘重機/パワーマシーンと言う機体だ,
12m50tと言う機体は,コンパクトに纏め
挙げられた超戦闘特化型の重機械。
弾丸,砲弾,爆弾,薬品,兵器,自動車,新幹線,戦車,
戦艦,人工衛星,スペースシャトルを1撃で
屠去る腕力, 1万人の特攻がぱんぱんに
火薬積んで特攻したって無傷な上に
機体内の人は生き残る。
装備すらも鬼強よかった。
「貴方が居てくれたら百人力いや千人力だ」
「そう褒めるなよ」
そう言うや否や加速器とジェットエンジンを
利用して戦闘機ばりの速さで移動する。
そうして化け物と対峙する。
「グルガァァァウ」
一般人なら鼓膜が破れて脳が爆破しかね無い。
化け物は叫ぶと瞬間的に空間が歪む,
咆哮一発の空気振動から成る衝撃波は,
あたり一体が振動M9.9にすら上る
大地震が起きる。
「血湧き肉躍る,まさか声量だけで地を引き裂く
か」
大陸プレートをぶん殴り衝撃震度を相殺する。
すると瞬間的に近くからは熊の大群が
現れたのだ。
「圧倒的膂力に加えて硬さ,その上類稀なる
卓越した学習能力は熊を従え先導する,
聞いた通りだぜ」
「オラァ!」
パワーマシーンで大群の数千匹を一掃する。
「ははは!この程度かぁ!」
マシンを操縦しながら叫ぶ,幾万匹を殺した
直後奴が突撃しに来る。
「おう⁉︎こいや!」
ノーガードで受けてやろうだなんて舐めた考えは即座に吹き飛んだ,本能的に体が防がないまた直撃すると言う行動の選択肢を全て捨ておいて,攻撃が当たる瞬間に合わせてのカウンター
を放って居た。
「ちぃ,なんつう圧力してやがらあぁ」
「グルルル」
後ろに引いたバーンナックルは威嚇して,
パワーマシーン内からサンダーは一般人すら
脳が死を錯覚する様な凍てつく殺気を放つ,
両者向き合いながら牽制しあう。
「グガァァァ」
先に仕掛けたのは,バーンナックルだった。
「うぉ⁉︎」
腕を大振りに振りかぶった切り裂き攻撃は,
広範囲,パワーマシーンの胴体胸部を
切り裂く。
「ちぃ,なんつう破壊力だよ」
常人離れした動体視力と身体能力を持つ
サンダーすら察知し切れない,予備動作がない
マッハの俊撃は硬いパワーマシーンすら
紙が如く切り裂く。
「おらぁミニガンじゃあああ」
搭載されて居る大型のミニガンを乱射する,
だがしかし,飛んでくる弾丸をすべてを
バーンナックルは斬り落とす。
「この巨体でそのレベルの精密動作すら可能
なのか⁉︎ 」
「仕方ない,クソ師匠の技術使わせてもらうぜ」
そう言うとボルトは,見えないものや速さが
見える無情刹那を発動する。
「グガァァァ」
「遅い,あまりに遅いぞ」
瞬間爆発的にパワーマシーンで近づき
顔面にフルスイングする。
「ガァァァ」
「ハァァァ⁉︎」
血一つすらつきやしなかった。
「嘘だろ⁉︎あ,まず」
驚愕があまりに隙を晒してしまったが
故に,熊からのパンチを喰らう。
「うっ」
パワーマシーンを超精密駆動させて,後ろに
引いて直撃を避ける,チューブ側面を1秒間
に幾千回と連動させてインパクトを0にして,
合気を使い瞬間的に回転して地面に衝撃を
分散してダメージを極限にカットして
回避した。
「へへ,これは廻翔練磨と言うフィリピンで
マスターした天魔流派の1つの技だぜ,
あの人ほど高い練度ではないがな,
ダメージを最大限に抑えるスキルだぜ」
だが,機体には僅かな切り傷が
出来て居た。
「グルガァァァ」
それを見逃さず猛攻を仕掛ける。
「グラァァ!」
「フン,フンフン,フン」
避ける避ける避けまくる,だがぁ。
ガッシャーン!
「な⁉︎こいつぅ噛みつきやがったなぁ⁉︎」
殴りは噛みつきに誘導する為の単なる
ブラフ,今は機体を食い破ろうとしてやがる
のだ。
「へへへ,体外は喰らわなかった様だが体内は
どうかな!」
瞬間的に帯電してあるサブバッテリーを
破損した状態で水筒に入れて投げ込む。
「は!感電死してろやクマァ!」
「あばばばばば」
くまはビリビリとなり倒れ込む。
「ははは!泡吹いて倒れてやがる!」
「あっあああっあっっっ」
くまはビリビリピクピクして居た。
「はははぁ?」
瞬間的に秒速18000と50回切り刻む。
「な⁉︎」
熊はまるで待ってましたとばかりの顔で
ニヤリと笑う,死んだふりだ,配下から
聞いた人がやる生存行動を真似やがったんだ。
「くぅ」
機体は完全に崩れており,中にいた
ボルトもギリギリだった。
「黒いピッチピチの,電気信号を放つポチが
付いてる強引に筋肉を動かす,パワースーツを
来てきたからな,骨が折れたって動けるんだよ」
血涙を流して居た,長年連れ添った相棒は
ぐしゃぐしゃにされたからだ。
「あらゆる恐怖を克服した筈なんだが,ず〜っと
こいつが壊されたくないと思って居た」
瞬間的に爆破的な力が宿る,般若が
そこには居た,大切な全てを失われた奴には
もう何も失うものはない,正真正銘の完全無欠の無敵と化した執念の鬼と化す。
「一緒に地獄に行こうヤァ!バーンナックル!」
だが。
「グガァァァ」
体に直撃した!だがぁ!
「効くかアホンダラ!」
既にスーツがなければ体全身は溶ける様に
崩れ落ちて居るだろう,内蔵だってグチャ
グチャのはずなのに。
「うおらぁぁぁぁ」
気持ちだけで体を動かす,機体の装弾部分から
大量の火薬を出して,体内によじ登る。
「グガァァァ!」
振り落とせるはずもない,ボルダリングや
クライマーなどの技術を合わせた対象に
よじ登る即座に考えられた技術なのだから。
「フン!フンガァァァ!」
体をブンブン振るが取れない,ハエがこんなに
小賢しいのか避けるな,寄るなと体を揺るがす。
「捕まえた」
「グガ」
口元に手を置いて自らごと体内に入り込む。
「一緒に死のうバーンナックル!」
そうして,火花は散った,だが。
「ゲロォォォォ」
体内からぐしゃぐしゃとなった
ラルクアルガ・ライチェルサンチェスタング・サンダーボルトだけが出てきた。
「ふが」
しかも,外傷内部破損なくほぼ無傷。
「心拍が停止した.パワースーツに搭載した
電気信号が心臓の鼓動をキャッチ出来ない,
位置情報を」
「嘘だろ」
シコルスキーは畏怖して居た,バーンナックル
と言う災害を,人との歴然たる格差を。
一方その頃美咲たちは。
「こっそり入っちゃいます?」
「ダメだろ⁉︎と言いたいところだが,今は
私が着いてるからな,行くか」
そうして二人は山中に入って行ったのだった。