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新説!ハサンの実  作者: のんたろう
聖騎士伝説の継承
3/31

本当に見知らぬ天井

■本当に見知らぬ天井


目が覚めたら、病院のベッドだった。

ワールドポーターズの警備員が、全裸で倒れている俺を見つけてくれて、

急遽救急車に載せてくれたようだった。


驚くべき事は、あの大火災が全くニュースになっておらず、まるで無かった事になっている事。 


更に言えば嫁や子供の前で、

不動明王に化身したにも関わらず、

子供達も嫁すらも不動明王に変わった姿を覚えていないのだった。


だが、あの小瓶はしっかり手に握られており、意識を失った後でさえ吸い付くように離れなかったとの事。


「パパ〜。この小瓶何なの?」

「あなた。どうしたの?何故ワールドポーターズの屋上にいたの?」

「おー。気付いた。びっくりした。

死んだかと思った〜」


各々嫁も、長男も長女も好き勝手にベッドの周りで、ぺちゃくちゃ喋ってる。


あの小瓶が、ほのかに光る。

俺は又意識を失った。


    ◆◆◆

どのくらい時間が経過したのだろう。


白い天井。病室の天井だ。

大分寝入ったらしい。


目が覚めると、矢張り手には小瓶が握りしめられていた。


あのトレンチコートの男は?

謎の声の正体は?


そして敵の正体は?


『雄一聞こえるか?敵は横浜を攻撃したのでは無い。お前を狙っていたのだ。』


だ、誰だ!!


『私の名はハサン。かつて聖騎士と呼ばれ異界で邪神を倒した者だ。』


ハサン?


「何故俺が、この闘いに巻き込まれるんだ?!俺は静かに生活したいだけなんだ」

俺はハサンに訴える。


ハサンは問いには答えなかった。


『お前は選ばれたのだ。因果律(いんがりつ)に。

邪神を倒せ。邪神を倒せ……』

ハサンの声はゆっくりと次第に消えていった。


ハサン?

邪神・・。


何なんだよ、ファンタジー?

ゲーム?!

 

何が選ばれただ。

どうして俺なのだ?

普通こういう主人公はもっと若い奴なんじゃないのか?


コツコツ……。


ガチャ……。


真夜中の病室に入ってくる人影あり。


キラッ。


ん?何か光った。


暗闇。消灯している病室・・・


誰だ。俺は警戒し、身構える。


入って来た影はうっすら姿を見せる。

あ、白衣を着ている。

 

な、なんだ。看護士さんか。 


その瞬間。


「雄一!危ない!」

青色の生き物が、電撃を放つ!


「ギャー!!」

看護士だと、思いきや白衣の中は黒い渦の人型がナイフを持っていたのだった。


黒い渦は泡のように消えていく……。


青色の生き物は、ウサギのような長い耳で魔法使いが持つような杖を手にしていた。


「アタイの名前はピーニ!危なかったなー!あのアヤカシはバンドイーター。

アタイにかかりゃ雑魚だよ、雑魚!

ハサン様から雄一の護衛とサポートを仰せ遣ったんだ!ヨロシクね!」


ピーニ?!

変なウサギだな。


「おいおい!アタイはウサギじゃない!妖精なんだ!」


え?意思が読めるのか?

口にして無いのに!


「兎に角アイツらは必死だよ。

常に身を護らないとね!」


ピーニ。変な奴だが頼りになりそうだ。


「は!雄一の家族が危ない!」


え?!

今、何て言った?

家族?ま、まさか。


俺は包帯を剥ぎ取り、真夜中の病院を出ようとした。


「雄一!瞬間移動だ!アタイに触れて!」


えい!!


アパートの前に瞬時に着く俺。


「ピーニ。どうしたらいいんだ?」


「このドアの前に結界を張るよ!」

ピーニは杖を振るうと、ドアに星印の結界を張った。


「雄一。明日までは大丈夫。

取り敢えず今日は寝よう。疲れた〜。」


ピーニの転移で病室に戻る。

また明日考えよう。


続く

まだ続くのかな

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