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暖かい春に、また逢えるのなら。
幻想でしかなかったのだろう。
君の瞳はとても綺麗で、吸い込まれそうで、優しくて、温かくて、涙なんて似合わなくて。その桜の様に儚げな瞳で見つめられる。それだけで僕は嬉しかった。でも同時に、心臓がキュッと切なく縮むんだ。
私の心を包み込んでくれたのも君。私と一緒に話してくれたのも君。愛おしいんだ。本当に。その愛おしさに負けないくらい、私は君を愛したいと、思っている。
恋だなんて、小説とかドラマとかラブソングで安売りされた中身のない薄っぺらな感情だと思っていたけれども、違った。このことに気が付けたのも、君がいたから。君がいなかったら、いつまでも恋に気が付くことができなかったんだ。
たとえその感情が安売りされようとも、私のこの感情を大切に育てていきたい。例え悲しい結末に終わろうとも、その結末こそ運命で、私に与えられた一種の「愛」なんだと受け止めることができる。
止まらないこの感情を桜に乗せたら、どんな答えが返ってくるんだろう。
アッシュピンクのその髪を揺らして、私に逢いに来て。いつまでも、何処までも、君と一緒に居たいんだ。