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第2章ー3「サーニャVSミュル」

「さぁ、どっちが私と戦う? 私はどちらが来ても構わない」

「じゃあ、俺が…」

 トラッシュはあの剣を取りだしたが

「だったら、私が行くわ」

「はぁ!? 俺に行かせろよ!」

「あの程度の女は私だけで充分よ。それに、あんたにはその剣があるわ。その剣であのイキリ男を倒しなさい」

「…分かったよ」

 トラッシュは渋々ミュルの言う通りにし、剣を仕舞った。

「さぁ、この私に勝てるかしら?」

「タクオ…お前が立ち直るまで私が時間を稼ぐ…だから、安心してくれ」

「行くわよ…」

「!?」

 トラッシュはポーズを構えた途端、サーニャの目の前から消えた。

「どこだ!?」

「ここよ」

「なに!? がっ…」

 ミュルはサーニャの後ろにいた。そして、彼女はサーニャを蹴った。サーニャは吹っ飛ばされた。

「…こいつ、タクオと同じ格闘スキルか!?」

 サーニャはミュルのスキルに気づいた。

「だったら、あまり近づかない方が…あれ!?」

 ミュルはいつの間にかサーニャの視界から消えていた。

「今度は何処だ!?」

「戦闘中に考え事なんて、私も舐められたものね」

「なんだと!? がはっ…」

「ふっ…」

 ミュルはサーニャの上にいた。そして、彼女は上からサーニャを殴った。

「あいつは動きが早すぎる…だったら私も…」

 サーニャは魔法指輪を取りだした。

「炎のリングよ…我に力を…『バーニングフォース』!」

 サーニャは手から炎を出した。

「この前、タクオが下手な鉄砲もなんたらという言葉を教えていた。まずはこの戦法で行く!」

 サーニャは無造作に炎を撃ちまくった。

「なに!? ぐおっ…」

 ミュルはサーニャの狙い通り、炎に当たった。

「やっ…いや。まだ当てたばかりだ」

 サーニャは一瞬気を抜いていたが、すぐに気合いを入れ直した。

「タクオはこの前、『やったか!?』という言葉を使うと負けるなんて言っていた。だから、そんな言葉は絶対に使わん!」

 そして、サーニャは再び炎を討とうとしたが…

「ふっ…」

「よけられた!?」

「たった一度の攻撃で私を倒せると思わないで頂戴」

「こいつ…やっぱり、この早すぎるスピードをどうにかしないと…だが、どうすればいい…?」

 サーニャは再び悩んだ。

「けど、今は悩んでる場合じゃない…戦いながら考えるんだ…」

 サーニャは別の魔法指輪を取りだした。

「守りのリングよ…我に力を…『ガードフォール』!」

 サーニャが魔法を唱えると、彼女の周りに透明な壁が現れた。

「くらえっ!」

 そして、サーニャの後ろを周ったミュルがサーニャの背中を蹴ろうとしたが

「無駄だ!」

「え!? きゃっ…」

 ミュルは逆に吹っ飛ばされた。

「私のガードフォールは敵の攻撃を防ぐだけでなく、攻撃のパワーを2倍にして返すことができるんだ」

「そんな、でたらめな技を…」

「なら、試してみるかい? 因みに後2回の効果があるぜ」

「舐めないでちょうだい!」

 ミュルは再びサーニャに近づこうとした。

(かかった。これで、あのミュルという女の行動パターンや隙を見ることができる…この技は動けないという欠点があるが、逆にそれを利用して相手の行動を読むことができる)

 サーニャの挑発は彼女の作戦の内だったのだ。

「でりゃぁ!」

次にミュルはサーニャを斜め後ろから攻撃をした。しかし、魔法の影響で当然効かなかった。そして

(行動パターンは読めた...ミュルは攻撃する時、私の後ろや上とか死角から攻撃をしてくるんだ...でも)

サーニャはミュルの攻撃のパターンが読めたようである。

(だが、まだだ。必ずどこかに隙がある。隙を必ず見つけなくてはならない。チャンスは後1回だ...)

サーニャは周りを見渡し、ミュルがどのようにして攻撃を仕掛けるのか見ようとした。

「はぁっ!」

そして、ミュルが攻撃を仕掛け、サーニャのガードフォールが割れた。

「読めた!」

サーニャは今の一撃で何かを閃いた。

「草の指輪よ! 我に力を!」

「なに!?」

「はぁぁぁぁ!」

「う、動けない...」

「あんたの弱点はこれだ!」

サーニャのイ―フイビントがミュルを縛りつけた。ミュルはこれにより、身動きができなくなった。

「あんたは私に攻撃をする時、僅かな間に無駄なタメをしてしまう。その隙があんたの最大の弱点だ!」

「ぐわぁぁぁ!」

サーニャはそのままミュルを地面に叩きつけた。

「がぁっ!」

「どうだ!」

「ふんっ! それがどうしたって言うのよ! 私の動きはとても早いでしょ。だから、少しの間のタメなんてあんたが見てる暇ないでしょうね!」

ミュルはツタを素早く解き、再び消えた。しかし、サーニャは先ほどと違い、辺りを見渡すことはしなかった。そして、サーニャの後ろにミュルが現れたその瞬間

「...甘いな」

サーニャは後ろを振り向き、魔法指輪を取り替えた。

「電気の指輪よ 我に力を!『スパーキングボルト!』」

サーニャのスパーキングボルトがミュルに命中した。

「ぎゃぁぁぁぁぁぁ!」

ミュルはこれにより、身体が痺れて動きが鈍くなってしまった。

「ど、どうして...?」

「あんたは私の目の見えないところ...つまり、死角を狙って攻撃をする。だから、後ろや頭上、横の辺りに神経を集中させたら、どこからあんたが現れるか分かるのさ」

「ぐ...」

「それに、あんたは私の電気魔法を喰らった以上、動きが遅くなった。今なら隙だらけだ!」

 サーニャは再び魔法指輪をつけた。

「風の指輪よ我に力を!『ファイナルサイクロン』!」

 サーニャの周りから竜巻が現れた。その竜巻はミュルを包み込んだ。

「ああああああああああああああ!」

 ミュルは竜巻に巻き込まれ、倒れた。

「く、くそ...」

「これで私の勝ちだな。」

「ちっ、役立たず女が。やっぱり、この俺がいなくちゃだめなんだよ・・・」

 トラッシュは剣の入っている鞘をを擦り、不敵な笑みを浮かべた。

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