第2章ー1「ラファVSダスト」
「ここだ。ここで俺達は戦う」
卓生達はダストに案内され、決闘場に着いた。
「ああ…」
「ルールは既に知っていると思うが、パーティーのメンバーからそれぞれ1人ずつ戦う。それ以外に、賭け制定として相手に何かを要求することができる」
「そんなもん、言われなくても分かるぜ。俺達から要求することは、お前らのポイントと金と装備を全てよこせ。それだけだ」
卓生は反抗的な返答をし、シャイセに要求をした。
「そうか。俺から要求することは…お前のパーティーの女共をこっちへよこせ! 奴隷として売りさばいてやる!」
「中々卑劣なこと言うな…お前…」
卓生はダストの条件に少し引いていた。
「…僕、男なんだけどな…」
キョウは性別を勘違いされて少々心外だった。
「それに加えて、新ルールだ」
「新ルール…?」
「そうだ。新ルールだ。それは、最初に戦う相手が俺たちがお前らから選ぶってことだ。お前らが無理矢理決闘に参加させたんだ。その責任は取ってもらう」
ダストはニヒルな笑みを浮かべた。
「分かったよ。じゃあ、まずは誰からがいい? 俺か? サーニャか?」
「まずはシャイセから俺が出る。で、俺が戦う相手はこいつだ」
「え!?」
ダストは指を指した相手はラファだった。
「まずはウォーミングアップとして、こいつと戦う。ま、元・仲間というよしみだ」
ダストは挑発を続けた。
「ラファ。大丈夫か?」
「うん…私じゃ、すぐ倒されるかも知れないね…でも、ある程度ダメージは与えておくから」
「ラファ…」
サーニャはラファの心配をした。それに対し、ラファは彼女なりに戦うことを決めた。
「後、タクオ君」
「な、なんだ?」
「私が酷い目に遭わされても、怒っちゃ駄目だよ。分かった?」
「悪い。それは約束できるかどうかは分からん」
「…」
「だが、善処はする」
「ありがとう」
ラファは卓生と会話を交わした後、決闘へ赴いた。
「さぁ、勝負だ」
「ええ」
ラファは剣を取りだした。それに対し、ダストは何も出さなかった。
「はあ!」
ラファはダストに突っ込んでいった。しかし
「我が魔法一! スネークフォール!」
「!?」
ダストがなにかを念じた後、ラファの下から蛇が現れた。
「な、なに!? キャッ」
蛇はラファを締め付けた。これにより、ラファは身動きが取れなくなった。
「ふふふふふ…締め付けるだけじゃない…この蛇は身体に毒がついている。だから、お前はどんどん体力が減って行くんだぜ…」
「うっ…う…」
ラファの身体は毒に侵され始めた。
「ガードフィールド!」
ラファは彼女の特技である防御技を使った。しかし
「もう手遅れだ。お前の身体はもう既に毒に侵されている。おい! もう解いてやっていいぞ!」
「…」
蛇に拘束解かれた時点でラファは気を失っていたのか、そのままラファは落下した。
「ラファ!」
サーニャはラファの元へ駆け寄り、回復魔法を使った。
「ごめんね…少しもダメージを与えられなかったよ…」
「いいんだ…後は任せろ…」
サーニャは弱ったラファを見て、少し涙を流していた。
「さぁて。まずは1人脱落だ。次はお前らが好きに挑んできていいぞ」
「くっ…」
サーニャはダストの挑発に対し、怒りを抑えるように歯ぎしりをした。
「次は俺が行く」
卓生が立ち上がった。
「サーニャ。お前はラファの回復に専念していてくれ」
「タクオ! あの蛇は危険過ぎる!」
「心配するなサーニャ。イキリオタクは口だけなら不可能はないからな」
「タクオ…」
こうして、卓生とダストの戦いが始まった。
第2章が始まりました。
申し訳ございませんが、若干駆け足気味になっています。投稿ペースも若干減りますが、最低一週間に2話以上の投稿は可能です。




