クラスで・・・。
自分の教室に着くと、彩花が私に気づき、こっちへ来て、
「どうしたの?なにかあった?」
と言った。
だから、
「ん?ううん、何にもないよ!」
と言った。
にしても、あの笑顔、可愛かったなぁ・・・。
なんて考えていると、
「どんな笑顔だったの~?」
と、にやにやしながら聞いてきた。
「え、な、なんのこと!?」
「可愛い笑顔、とは?」
「へ!?」
なんで、心で考えていることが分かったの!?
なんて思っていると、彩花が笑いながら、
「声に出てたし、顔にも出てたよ。」
と言った。
どうやら、私、思ったことは無意識に声に出すし、顔にも出るようです・・・。
思ってることが顔に出る人って、すごい苦労してるんだろうなぁ・・・。
なんてことを考えながら、私は、彩花に話しかけた。
「ねぇ、彩花。」
「ん?どうしたの?」
彩花はきょとんとした顔で尋ねる。
「どうやったら、思ってることが顔に出なくなると思う?」
と言うと、彩花は数秒きょとんとした顔をしてから、笑った。
「ちょっと!笑わないでよ!」
私は本気で悩んでるのに!
「あはは、ごめんごめん。本当、思ってること顔に出るなぁと思って。
すごい真剣な顔してたよ。」