登校中(自己紹介編)
びっくりして振り返ると、前に見かけた男性がいた。
しかし、その人は、私たちと同じ芝都高校の制服を着ている。
「・・・あ、この前の!また来てくれたんだ、ありがとう!」
と、その人ははにかみながら答えた。
「は、はい!え、えっと、同じ高校、なんですね!」
と、私が答えると、その人は、
「あ、本当だ!嬉しいなぁ。」
と、笑顔で答えた。
それから、
「あ、一緒に行ってもいい?いつもひとりで寂しかったんだ。」
と、少し恥ずかしそうに言った。
「私はいいでs「私もいいですよ!あ、でも、今日は一緒に行けないんで、
二人で一緒に行ってください!」
と、私が言い終わる前に彩花が言い、先に歩いていた、「みち」こと橋下 美智瑠くんのもとへ走っていき、
「みちー、一緒に学校行こー」
と言っていたので、橋下君と一緒に行くのだろう。
あの二人、付き合ってるもんなぁ、いいなぁ・・・。
「へぇ、あの二人付き合ってるんだ!」
「へ!?何で知ってるんですか!?」
「心の声、丸聞こえだったよ。」
「のおおお」
なんと恥ずかしいことを・・・。
と、頭を抱えていると、
「ふふっ、君、面白いね。」
と、その人はおかしそうに笑った。
「さ、俺たちもそろそろ行こうか。俺の名前は皆儀区 頼智。2-4だよ。」
「あ、先輩なんですね!私の名前は咲々垣 咲良です。1-6です。」
「お、年下だね。これからよろしくね、咲良!」
「はい、よろしくお願いしますね、皆儀区先輩。」
歩きながら自己紹介をしていると、いきなり先輩は立ち止まった。