登校中(ひまわり畑編)
「おっはよー!私の愛しの咲良ー!」
「おはよ、彩花。今日もテンション高いね。」
「あったりまえじゃなーい!行きに咲良、帰りに咲良!
いやー、こんな可愛い妹に毎日会えるなんてね!最高よー」
朝からテンションが高い彩花。
幼馴染で、いつも一緒に登校していて、実の妹のように接してくれる、私の自慢の親友。
今は、学校へ登校している途中。いつもと違う道を通り、前に見た、ひまわり畑へ。
「そういえば、その畑って、咲良の気になる人が所有しているのよね?」
「んー、気になるというか、あの笑顔をもう一度見たいというか、もっとお話ししたいというか・・・」
「うん、気にしてるよね。」
彩花は笑いながら言い、そっかぁ、咲良にも気になる人が・・・と、ぶつぶつ呟いている。
そうこうしているうちに、目的地のひまわり畑に着いた。
「彩花、見て!・・・ほら、すごいでしょ!?」
わくわくした気持ちで聞いた。しかし、応答なし。
不思議に思い、彩花の方を見ると、彩花は呆然としていて、それから
「綺麗・・・」
と呟いた。
「ね?すごいでしょ?」
と、私が聞き返すと、彩花は興奮気味に
「すごいね!え、本当に綺麗・・・。久々に感動したよ。教えてくれてありがとね!」
と言った。そして、
「これからは、この道通って登校しようよ!」
と言った。私の答えはもちろん、
「いいよ。そう言ってくれて嬉しいよ。」
「そう言ってくれて嬉しいよ。ありがとう」
後ろから、ちょうど私の答えとかぶさるように声が聞こえた。