28話 崩壊クラス脱出編 1
新章です。よろしくお願いします
まさかの学園長の発言に驚きを隠せず戸惑う祐樹。
「と言っても、今すぐにでは無いけどね」
そう言うといつもの表情に戻る学園長。
「今すぐって事は、いつですか?」
「3ヶ月後。何でこの学園を止めてもらうか、その理由を話さないとね。まぁ、座ってくれるかな?」
祐樹は何時もどおり、来客用のソファーに座る。
学園長は祐樹の前のソファーに座って対面した。
「何故、止めてもらうのか。簡単だよ、このまま精霊騎士として輩出したらその人達が死んでしまうからだよ」
身振り手振りで説明しながら言う学園長。
「理由はそれだけではない、僕と教師、生徒には出動命令が出されているんだ。クラスが全員、もしくは半数以上いないとそのクラスは出動出来ない。これは非常にマズイ事でね。何故だかわかるかい?」
「……戦力低下とお金ですか?」
「正解。お金はそうだね、市民からの税金と入学金、国からの援助でやっているからね。払っている人達に申し訳無いっていうのもある」
「……」
「それだけじゃなく、学園対抗試合、クラス試合、学内ランキング戦もあるから。それに参加してもらえないと、その生徒を押して精霊騎士として輩出が難しいんだ」
「そういう事ですか」
学園長は縦に頷くと、
「だからこそ、今の問題児クラスの寧々先生の所は困っているんだ」
「……はっきり言えばこの学園に入った生徒はある程度のお金は自動で手に入りますからね。その何もせずにお金の入る輩を切る事で経費削減って事ですよね?」
「……出来れば、僕も生徒は切りたくは無いんだけど。働かざるもの食うべからずって言うでしょ?
それと同じで、命を掛けてやっている者達に失礼だと思うんだ」
学園長の言い分はもっともで何も言えない祐樹は黙り込む。
そんな祐樹を見た学園長は優しく微笑んだ。
「キミの様にしっかり考えてくれる者がいてくれると嬉しいんだ。さて、もう一度聞くよ。君は今のクラスに残るかい? それともアリスティア君のいるクラスにいくかい?」
改めて祐樹はしっかり考える。
そもそも、この学園を紹介したのは祐樹のお祖父さんで祐樹は全くこの学園の事を知らなかった。
しかし、学園に入ってから様々な人とであった。まだ、日は浅いが友達も出来た。
そして一番の問題は、この学園をお祖父さんが紹介した事である。
……、どうりで昨日ねーちゃんがあそこはヤバいって言ってたのか。なるほどな、でも。
一人で納得をした祐樹は決める。
「残ります」
「……後戻りは出来ないよ?」
「良いです」
「分かった。では、寧々クラスとして受理しておくよ。3ヶ月しかないが、楽しんでくれると嬉しい。まぁ、キミのお姉さんには怒られるけど、君はしっかり選択したって事を伝えれば分かってくれるからね」
「何言っているんですか、学園長」
「ん? 何がだい?」
「3ヶ月? そんなモンじゃないですよ、これから寧々クラスは誰一人として辞める事はないです」
何処か自信に満ちた瞳をしながら学園長に言う祐樹。
それが気になった学園長は、
「なるほど、何かあるのかい?」
「要は今いないクラスメイトを、学級崩壊している俺のクラスを元に戻して行事、しっかりと責務の出動をすれば良いんですよね?」
「そうだね、それがベストだ」
「なら、俺はそのクラスメイトを何とかしますよ。そうすれば、クラスの奴らと俺はこの学園を辞める事無いんですもんね?」
「……やれるのかい?」
少し真剣な表情を浮べながら言う学園長。
「せっかく友達になった奴らとは離れたくないんで、俺やりますよ」
祐樹も真面目に学園長に返答する。
そして互いに見つめ合いながら数秒立つと、
「分かった。では、浅間君。君を信用しよう」
微笑みながら言う学園長に少しだけホッとする祐樹。
流石にふざけているのか? と言われる覚悟で言ったからである。
「君を信用するので、今不登校、出席率の低い生徒。問題とされている生徒のピックアップ表と住所だ。これをデータとして送っておくから後で確認すると良い」
「い、良いんですか? そのデータ……」
「君は僕に言ったんだ。なら、僕はそれを信じよう。ただし、期限の変更は無しだ。3ヶ月でどうにかしてみて下さい」
「はいっ……!!」
「うん、いい返事だ。では、もういいよ。ありがとうね浅間君、クラスに戻ると良い」
言われた祐樹は立ち上がり、扉の前に立つ。
「学園長」
「何だい?」
「今度は紅茶を飲みに来ます」
「いつでもおいで、君がいる限りはね」
「はい、失礼しました」
そう言って祐樹は学園長室を出て自分のクラスへ戻った。
つづく
新しい章の名前がピンと来ていないのがあります。これが良いんじゃない?って思う方がいればメッセ、感想よろしくお願います。
今回は短めで、
ブクマ、評価、感想お待ちしております。
ありがとうございました。




