あいつなんか、だいきらい!
きらい!
あいつなんか、だいきらい!
わたしに「ぶすっ!」っていうし。
スカートをはいてきたら、ぜったいスカートめくりするし。
まいにち、わたしにいじわるするし。
それも、なぜかわたしにだけ。
だから、あいつのことはきらい。
だいっっきらいっ!!
あるひ、またあいつにいじわるされて。
いつもはどなっておいかけまわすけど、そのひのわたしはなんだかすごくかなしくなって。
わたしはわんわんないた。
あいつのまえで、わたしははじめてないた。
そしたらあいつはこまったかおをして、はしってにげた。
そのつぎのひ。
あいつは、つんできたおはなをティッシュペーパーにまいてはなたばにしたものをわたしにあげて。
「いままで、ごめんね」
なぜかかおをまっかにしながら、あいつはわたしにあやまった。
その『あいつ』も、今となっては紳士的で優しい良い男になった。
子供の頃はこの人のことが大嫌いだったけど、今では大好きな人で。
「大好き」
そう言ってふいに、この人の唇にキスする。
するとこの人は、顔を真っ赤に染めて照れ笑う。
今では、私がこの人にいじわるする毎日を送っている。
この人の隣で…毎日。
主に小学生男子がやる『好きな子にいじわるする』という現象?は一体なんでしょうね?未だにわかりません。ちなみに私は、いじわる通り越して、いじめ的言葉を幼馴染み男子に数年かけて浴びせられたお陰で、この世から駆逐したくなるほど男のことが嫌いになりました…というのは冗談ですが、そのせいなのか、男にたいして攻撃的になりました。
あのやろう(笑)