ソトと位置付けた界隈
2ch系SSあたりはまた別で作りたい。
■1.携帯小説
■2.夢小説
スマートフォンは特に2010年から普及が進み、2013年を通じて若年層の利用端末が置き換わった、というのは特にGoogleトレンドを読み解く上で重要な部分。
■1.携帯小説
まず長期的推移から。
2004年10月と2007年11月に尖っていたりするが、これらはドラマ「Deep Love」と映画「恋空」の影響によるものだろう。
2010年まではかなり低調な推移だったものが、2011年に跳ね上がり、2013年に最大値をとる、典型的なガラケー→スマホシフトの一例である。
その後は縮小が続いていったものの、エブリスタに関してはスマホ時代にある程度適応できたといった感じだろうか。
web小説の商業展開、という括りで考えるのなら先輩みたいな存在ではあるが、実際としてこの界隈は完全な認知外の存在だった、と言ってしまっていい。
男女比がどうだとかそういう次元ではなく、作品捜索がほぼ全く行われていない。
そもそも技術的な話として、ガラケー向けに展開したサービスは、PCからのアクセスを弾くようにしている場合が多かった。
モバゲータウン-エブリスタにおいては男性向け二次創作もある程度展開していたようではあるが、基本的に携帯でPC向けサイトを利用するというのは多い一方、その逆の人の流れはほとんど存在しえなかった、と認識している。
■2.夢小説
00年代的感覚で「夢小説ってああいうものだよね?」という感覚は持ちつつも、定義問題じみた部分は避け、とにかく検索量ベースで読み解いていく。
まず長期的推移から。
Googleトレンドの限界にあたる2004年に限って「ドリーム小説」が優越していたものの、その後の検索量は完全に「夢小説」へとシフトする。
ついでに置いた「SS」に関しては、男性向け的界隈で対応する語はこれだろうと感じて。
基本的に双方「〇〇+原作名」という検索方法が多い。
2012年に入って数字が跳ねるというのは共通していることではあるが、SSは00年代を通じて検索量が多くPCメインでの展開が想定され、夢小説はガラケー向けサービス利用が多かったことで落差が大きく出た、という感じかと思われる。
比較的検索量が多めの単語で把握していくなら、
2014年初頭頃までは、個人HP開設+ランキングサイト的構造がかなり維持されていたものの、その後は後退へシフト。
検索クエリの性質が全く違うことから、集団の移動と捉えるには問題があるのだが、
少なくとも2010年代を通じて、「夢小説という語を用いて活動する多数派集団」に関しては、特定の投稿サイトを基盤とする活動が主流となった、と認識している。
pixivの「夢」小説投稿数の推移に関しては、別項参照。
話は男性向けジャンルとの接点に移るが、これは原作間の差異が極端に表れる。
夢小説というものの捜索行動に関しては、Arcadia捜索掲示板で頻繁に行われていた一方、当時の男性向け的な主要原作に絡むものはほとんど無かったと言ってしまっていい。
ジャンプ系原作に関してはある程度検討の余地があるにせよ、基本的に全く別の界隈として形成されたもの、と認識している。
ハーメルンは男9割であり、Arcadiaもにじファンも、読者規模的には似たようなものが想定される。
二次創作に関して言うと、男女がはっきり別れているのが常態であり、それは過去においてもそう変わらないだろうというのが正直なところ。