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月夜譚 【No.101~No.200】

過去へ 【月夜譚No.183】

作者: 夏月七葉

 タイムパラドックスを起こさないよう、慎重に行動しなければならない。己のどんな行動が未来にどう作用するかなんて、判らないのだから。

 正直、過去に来るのは怖かった。タイムパラドックスの件もそうだが、再びあの光景を目にすることが怖かった。

 だが、それでも彼は過去へ飛んだ。何が何でも、あの事件の真相を突き止めなければならないからだ。

 この商店街の隅で待ち伏せをしていれば、必ず奴がやってくる。それを待って、尾行をするのだ。

 緊張で、握り締めた掌に汗が滲む。喉も渇いたが、水の用意もしてこなかった。

 知らず力が入っていた目元を緩め、澄み渡った青空を仰ぐ。以前の空はこんなにも綺麗だったのかと、彼は息を吐き出した。

 未来を変えようとは思わない。ただ、事件の真相が知りたいのだ。

 彼は大きく息を吸い込んで、商店街の人通りに視線を戻した。

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― 新着の感想 ―
[良い点] たしかに長編から切り取ったワンシーンのような作品ですね。 たまたま見た映画のひとこまのようで、読者にいろいろと想像させますね。
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