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未熟なせいで
顔真っ赤
唾が飛び散る
腕を振り上げ
告げる言葉はどこへも届かない
受け取れるのは 困惑だけ
この言葉が正しいのか
こちらの言葉の方か
もしくはあれか
言葉を重ねるたび正解が遠のいて
焦って言葉は縺れていく
わかるよ
要領を得ない言葉は理解できないだろう
理解できない言葉は考慮に値しないんだ
話は一切進まない
言葉がすべて無駄に費やされた
徒労とはこうしたことか
すべての言葉はなかったことにされて
無関係な話が続いていく
顔真っ青
汗が垂れて
肩を落として
告げた言葉たちに責められる
ごめん
言葉たちよ
君たちが無為に消えてしまったのは
僕のせいだ
言い訳などない
ただせめて
胸の奥にあった熱が幻影ではなかったと
それだけは認めてくれないか
この詩集への悔悟ではないです。