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夜に彷徨う

コンクリートは尻を凍えさせる

歯科医院は真っ暗

丸い明かりが出入り口だけ照らしている

信号機の点滅しているらしい

喫みたくなって煙草を探す

残り二本だけどまあいいか

夜には散歩したくなるね

人目を厭うんだ


好きな音楽でも聴ければいいんだけど

生憎イヤホンを忘れてしまったし

スマフォの充電も大分心許ない

さすがに住宅街で音を鳴らすつもりはないよ

時折叫んで走り出したくはなるけどね

狂人のつもりはない


わかりやすい理想と現実の差異に

いまさら悩んでいるつもりはない

故郷に帰省していると感傷的になる気はするね


幼いころに散々歩いた道は記憶と大体一緒

あの本屋では何冊の本を買ったっけ

指先が冷えて耳が取れそうだ

身体を動かして原始的に暖を取ろう

手に白い息を吹きかける動作がエモいのは何故か


そういえば裏道好きも小さい頃からだ

知らない道は気になるね

真っ暗の中靴の下では草の感触

幼いころから何度も歩いた小道

小さく実家が見える


夜は歩きたくなる

暗ければ暗いほど良い

人目を厭うんだ

どこでもこんな調子だから

今住む場所では何度か側溝で転げた

最後の煙草 喫んでしまおうか

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