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異変2
あれから何日経ったんだろう。未だこの苦しみが今も抜け出せない。
親父は絶命だった・・・。
あのいたましい緊迫した光景が今でも頭から離れなれない。
救急室には緊迫で慌しかった。
叫び声と怒号、それしか聞こえない。親父の様子まで分からない。ただ分かっているのは・・・、
親父が死にかけていることだ。
「すぐに心電図を! 一刻を争う事態だぞ!!」
「容体急変! 心拍数が弱まっています!!」
「何やってんだ!!」
「頭蓋骨破損多数! 破片が脳まで来ています!!」
「すぐ摘出手術を!!」
「・・・せーの・・・!」
「もう一度だっ!!」
「血流の逆濁流が治まりません! 心拍数も急激に低下しています!!」
家康は恐怖を耳を塞いでいた。
自分として何も出来ない虚しさと恐怖を混じりながら・・・。
そして・・・
いくつたったのか、辺りが人の声も風の音も機械の音も一切物音がせず静まりかえっていた。
そして、ここで初めて明らかになったのだ。
父が・・・息を引き取ったということを・・・・・・