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1 プロローグ
多少のヘイト展開と生死や病気、転生についての話が出たりしますので苦手な方はご注意ください。
ある侯爵家で一人の娘が生まれた。
母親はそのとき亡くなったが、父親に可愛がられ、すくすくと育ち、今年8歳になる。長く美しい金の髪に翡翠の瞳、可愛らしい顔立ちの女の子だった。
裕福な家に育つ可愛らしい娘の未来は幸せばかりだろうと思われた。しかし一つだけ、大きな問題があったのだ。
そんな私、シエーナ・ガイダンの元に。
父がある日、クマを連れてきた。
「やぁ可愛いシエーナ、君の執事を連れてきたよ」
「ちょっと待ってお父様。正気? ねぇ正気なの?」