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コンサート

また若いころの古い没原稿が出て来ました。この次にモームスなのに。

      ☆


コンサートへ行くと気分がハイになる。なんと言ってもストレスが発散できるし、本物の歌手やタレントが見れてとても喜ぶ。

初めてのロックコンサートは中三の時だった。前売り券を買って友人四人で行った。

それは静岡市民文化会館大ホールで行われたRCサクセションのコンサートだ。当日は楽しみにしていたのでテンションが高い。

コンサートが始まったと同時に、


「キヨシロー、キヨシロー」


 と連呼した。

特徴ある歌声で本物の忌野清志郎が、そこのステージにいることへ感動していた。途中MCの時、客席からステージへエロ本が投げこまれ、清志郎はそれをネタにして爆笑トークをした。歌った曲も知っているので、友人達も大変盛り上がっていた。最後の『雨上がりの夜空に』では場内のみんなが歌っていた。それは大合唱団だった。帰るときもまだRCサクセションの余韻が頭の中に浸透している初ロックコンサートであった。

高校に入って友人のカニエイ家へ遊びに行くと必ず、ステレオで歌なしの曲(ギターソロが主)をよくかけている。『これだれ?』と聞くと、高中正義と言う。それとなく聞いたことあるような、ないような名前だった。

高中はソロギタリストで、元サディスティックミカバンドだったなど、いまいちわからないことをカニエイは話していた。

それから夏にカニエイは通信販売で安いギターセットを買い、高中正義の曲をコピーしだす。練習していると音楽的な疑問が出てくるらしく、僕の家に来てよく質問してきた。

そんな熱心な彼を見てると、中学一年の自分を見ているような感じだった。

カニエイが好きな高中の曲は、いつのまに僕も覚えてしまい、高中のレコードアルバムをカセットに録音してもらった。そして自分も、高中正義のファンになってしまった。

これはカニエイに洗脳されたに等しい。

家にあるオルガンで、高中の曲を練習し彼のサブとなった。

翌年、静岡市民文化会館に『高中正義・パワープレイ八二』のコンサートへ行った。

カニエイはコンサートの前売りチケットを買ってある。自分も急きょ行きたくなり、当日券で入ることになった。カニエイは一階で僕は二階だ。コンサートは友人と一緒に観るのが楽しいのだが、離ればなれで観なければならない。時折、一階のカニエイは二階の僕を見て笑った。

開演してみると、知っている曲がどんどん流れ、ロックとは一味違う高中サウンドに魅了した。高中のギターセンスは抜群だし、バンドマン達の演奏も最高だった。特にベースマンとキーボード奏者に興味がわいた。

高中正義のコンサートに来てる人達は、僕達より年齢層が高く落ち着いている。しかし、坊主頭のカニエイは『タカナカー、タカナカー』と大声を出している。それは二階にも届いている。自分も負けずに掛け声を出したら、二階の少数客が一斉に僕を見た。カニエイは二階を見てまた笑っていた。

そして最後のアンコール曲が終わり、満足顔で早くカニエイと語りたかった。彼と合流したら透かさず、楽屋口に行こうと早急に言ってきた。僕も急ぎだし走って楽屋出入口へ向かった。 いわゆる出待ち。待っている間、二階の様子やコンサートの感想を彼へ伝えた。出待ちは僕らと女二人だけだ。

少し立ち、タクシーが四台来て、いかにもバンドマンと高中が出てくる雰囲気になった。

するとバンドマンが一人、二人とぽつりぽつりとタクシーへ乗って行った。高中はまだ。カニエイはポケットからマジックを出し握っている。

そして高中正義が出口から来た。カニエイはいつの間にスゥーと高中の所へより、背中を向けてTシャツにサインをねだっていた。するとサインをしてもらっているではないか。

 この行動力に驚いているわけにも行かず、すぐTシャツになり、彼の次にサインをしてもらった。その直後のカニエイに驚がくした。

なんと感動のあまりか、涙を流していた。

高中正義に対してこれほどまでの思いが伝わった。そんなにすごく好きだったのかと、それに感動をしてしまった。

その後、高中正義のコンサートはレコードアルバムを出すとツアーが始まり、静岡にも毎年来るので僕とカニエイは足を運んだ。

実は少し遠出もした。浜松公演も行ったし、逗子マリーナガーデンのコンサートも行った。カニエイだけ『高中正義・横浜スタジアム・ギターファンタジア』へも行っていた。

彼のお陰で、高中サウンドをものに出来てありがたかった。

僕らは他のコンサートも行った。それは僕だけファンの本田美奈子ショー。    

 二十二歳頃、本田美奈子が好きだった。自分の部屋にはポスターをはってあったし、レコードや写真集を持っていた。ちょうど静岡公演に来るとテレビで宣伝していたので、カニエイを誘い行った。

 前売り券は買ってなく当日券をあてにした。だが当日券はすでに売り切れていた。どうするかと、券売り場をウロウロしていたら、同年代ぐらいのカップルが『チケットありますか』と。僕らは当然ないと伝えたら、券を定価で二枚売ってくれるという。僕らは喜んで買った。そのカップルはコンサートを見るつもりだったが、重要な用事が入ったという。僕らは大変お礼を言って、君達の分まで思いっきり楽しんできますと向けた。カップル達がいなかったら会場へ入れなかった。カップルへ感謝だった。

 あとカニエイが好きだった森高千里のコンサートや、外タレのハードロックバンド、スコーピオンズも見た。

彼は高中正義のほか、洋楽のディープパープルを好んでいる。そのギタリストのリッチーブラックモアのファンでもある。二本目に買ったギターは、リッチーモデルという具合だ。

そのディープパープルが一九九六年に来日し、武道館で行うコンサートへ二人で行った。

ディープパープルも高中と同じように洗脳されていたので曲も知っている。しかし、来日公演にはカニエイの好きなリッチーがいない。リッチーはディープパープルを辞めていた。でも僕らは内情を知っていたので不満はなかった。リッチーのいないディープパープルを武道館で見た。

僕は当時ボウイが好きだったが、一回も公演を観ないまま解散してしまった。残念だったが、ソロ活動した氷室京介のコンサートには行った。それは東京ドームで行われ、友人ニモネニと楽しんだ。ボウイの曲も歌ってくれて満足だった。ひとつだけ不満をいえば東京ドームがでかすぎて、氷室京介が小さく見えた。そのほかは最高であった。

翌年もヒムロックの感動が忘れられず、東京ドーム公演へ行った。感想はやはり小さかった。

今まで一番見たかったコンサートは、やはりボウイとXだ。とても引きつけられたし、ビデオを見た時は画面へかじり付いているほどだ。この二バンドの曲を趣味のベースでコピーし、ときおり弾いている。

そしてこれから観て見たいコンサートは、モーニング娘。数年前からはまってしまった。 

やはりモー娘。の曲もベースで弾いているのだ。


みなこー、みなこーと天に向けます。

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