水泳
小学三年生時代とのギャップがありすぎるけど、ゆっくり長く泳ぐのがいい感じです。
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自分は腰痛持ちであるため、接骨医や整形外科へよく通った。そのときは一時的には治るが翌日には腰痛が復活する。あるとき、腰痛は水泳がいいと耳にした。
ちょうど市営の室内プール施設が造られている二十七歳のときだった。
その水泳場が出来たら通うことにした。
昔は水泳が嫌いだったが、小四から泳げるようになり苦ではない。腰の治療と考えていたが、体力をつけることも合わせば一石二鳥にもなる。
そして、二十五メートルの室内プール場がオープンした。その日、ゲストの岩崎恭子さんが平泳ぎを披露していた。さすが金メダリストと感動する。
一般開放され、ぼくも泳ぎだす。百メートル泳ぐと息が苦しくなった。あれ、もっと泳げるのにおかしいなと。サーフィンをやっているからと、自信過剰になっている。ボードへ腹ばいになる場合とでは勝手が違うのだった。それに酒やタバコの影響もあり、これほども体力が落ちていたのかと嘆いてしまった。
体力の落ちぶれを知って、ここの室内プールへ週三、四回位通った。すると二週目には腰の痛みが和らいだ。
毎回泳いでいると息が整い、長く泳げるようになった。速く泳がないでゆっくり泳ぐ。
何メートル泳いだより、何分泳げるかに集中した。そうしたら三十分間クロールで泳げるようになり、一年後には五十分間も泳げるまで成長した。
ゆっくりでも五十分間は結構つらい。休憩時間になると、つらいなかでの安堵感があり、水泳が楽しみになっていく。室内プール場は五十分間泳げて十分間休憩の六十分サイクルである。他の水泳場もこのサイクルだろう。
そして、クロールばかりではなくバタフライに興味が沸き、覚え始めた。
それは図書館で、水泳の教本とバタフライのビデオを借り、家で研究していた。最初は全然タイミングがわからず、ドルフィンキックの練習から始めた。
次に腕のフォームを片手ずつ練習した。何度も行っていたらフォームが出来た。そのときは嬉しく、一人でにやにやした。
小三時代のぼくには想像がつかないだろう。
このバタフライは運動量が多く、五十メートル泳ぐと、酸素が欲しくなるほどの息が上がる。五十メートル以上は泳がないことにして、今度は背泳ぎを覚えたくなった。また図書館でビデオを借り研究する。それによるとバタ足で浮く練習から始め、次に腕のフォームをじっくり覚える。クロールの裏だから、鼻に入らないよう呼吸のタイミングをマスターすると泳げてきた。
今では背泳ぎも長く泳げるようになった。ちなみに平泳ぎは元々泳げるので全然練習をしなかった。たまに泳ぐが遅く苦手になっている。
二十八歳から始めたスイミングも回数は減った。いまは二週に一回通っている。子供のころは嫌いだったけど、四泳法出来るようになり健康的な趣味も増えている。腰痛の治療に始めた水泳は、すべての泳ぎをマスターしてしまい、逆に腰を痛めたときもあった。これでは意味がないが、自分はそれだけ水泳の魅力にはまっていた。水泳仲間も出来たりと、まだまだ続けて行くだろう。
水泳場へ入るにはキャップ、ゴーグル、水着が必要です。サーフィンは道具をそろえるのにお金が掛かりますが、水泳はそれほどかかりません。ただし毎回の入場料はとられますけど。
百均にもゴーグルやキャップは売っていますので、腰痛の方は歩くだけでも緩和されそうです。でもなかなか腰痛は治らなかったりですのでまだ続けます。