1往復目
~7:34~
「シュウー!!起きなさい!」
「...。ん~。」
僕は朝がニガテだ。そして、行きたくもない学校のために 親に叩き起こされる。だから、眠い目を擦りながら僕は体 を起こした。
「...。わかった。すぐいく。」
僕の家はどこにでもあるような父さん、母さん、二つ下の 妹という家族構成だ。特に変わったことはないが、強いて 言うなら最近、妹の奏が僕にたいして少し冷たくなったの で悲しいかな。
「シュウおはよう。早くご飯食べないと学校遅れるわよ」
「わかってるよ、かあさん。
あ、父さん新聞終わったら貸して」
「...ん。」
「昨夜、ーー県ーー市で惨殺事件が起こりました。これで 三回目で警察は連続殺人事件として捜査を始めました。 また、家族全員が殺されていることにより、一家心中かと 思われましたが家が荒らされていることや死体の状態から 可能性は低いとされています。。。」
テレビから今日もいつも通りに...?...いつも通りに???
ガタッ!!
僕は一気に眠気が醒めテレビの前に急いで駆けつけた。
「しかし、犯人の足取りが掴めないまま捜査は難航しています。
続いて次のニュースです。......。」
「ちょっとシュウ、食事中になに?
はぁ、早く椅子なおしなさい。」
汗が止まらなかった。この時間、ニュースの内容、すべてが昨日?いや、さっきまでと一緒だった。
多分僕はそのとき、誰が見ても体調の悪いかおをしてただろう。
ーーーオカシイ。なんで、さっき見たニュースが今、流れてる?!
ーーーそういえば奏は?!!
僕はすぐ、いつも奏が使っている椅子の場所を振り返って見た。
が、そこには奏は、いや奏の椅子すらなかった
。