エピローグ
「誰が二十分以内に倒せといいましたか、誰が」
「全滅ですからして~崇めるがよいのです~♪」
結果、二十分の限られた時間の中で虚無鯨総計三十匹を狩り尽くし、それぞれを元の世界に戻してから、アプリコットとチェリーは残った空間の後処理をしていた。
魔法のエキスパートであるルシフェルの助けがない分時間が掛かっているのだ。
『ごくろうごくろう、楽しかったよ♪』
能天気に笑う依頼者の声に、少しずつチェリーとアプリコットの苛立ちも増してきている。
「今からそっち行って気が済むまでイジり倒していいですかね?」
『そ、そんなことできるわけないじゃない……。君たちは私の管理する世界から出ることは出来ないんだから……』
「今も結構好き勝手自由にやってますしね♪」
『色々こっちの意志を無視して動かないでくれないかな、ホント……』
「お前の知ったことではないのです~」
『ねぇ、思ったんだけどさ……』
「勝手に思わないで下さい」
『いや聞いてよ……』
「暇なのです~」
『取り付く島もない!? じゃなくて……これ、もうクリスマスとか関係ないよね? ていうか最初はこんなエンディングじゃなかったんだけど!? 誰ぶち壊したの!?』
「チェリーさんとか?」
「アプリコットじゃないです~?」
『お前ら二人だよ!? 暴れたからだよ!? 何ヴァニティエールって!』
「外理性の――」
『知ってるよ!? はぁ……もう疲れた……』
むしろアプリコットとチェリー、二人の性格破綻者を完璧に制御しようという方に無理があったのだろう。それ以降、依頼者からの通信は途絶えた。
「さて、うるさい外野もいなくなったことだし、改めて一日遅れのメリークリスマスでも楽しみましょうかね」
「それには賛成なのです~」
「一日遅れのクリスマスパーティってむしろアンチクリスマスみたいで楽しそうだと思いませんか?」
「それならそれで面白い趣向もかんがえてあるのですからして~♪」
<続……かない>




