表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2年A組 宮木奏の疑惑について  作者: 結城 からく


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

10/10

音声記録の書き起こし027

 あー、えっと……今、宮木奏を見つけました。

 時間は23時を過ぎたくらいで、森の中です。


 あいつが人を殺す瞬間を撮りました。

 暗いので誰がやられたのかは見えません。

 でも、宮木は死体を引きずってどこかに移動しています。

 このままこっそり追いかけます……。


 今夜は、土砂降りです。

 視界は悪いけど、この雨のおかげで追跡はバレづらいはずです。


 三か月かかって、やっと尻尾を掴みました。

 あとは宮木の潜伏先を突き止めたら、村の皆に伝えるだけです。

 それで、すべて解決するはずです。


 やっぱり宮木奏は、殺人鬼でした。

 斧で……人間の頭を叩き割ってました……。

 あんなにとぼけてたのに、嘘つきだったんです。


 僕が村を救う……もう、手遅れかもしれないけど……いや、大丈夫。

 まだギリギリ間に合うはず。

 人は減ったけど立て直せると思います。

 だから、僕は――。


「あれ、何してんの?」


 み、宮木っ!?

 なんでここに……さっき前にいたじゃないか!


「変な気配がしたから戻ってきたんだよ。大正解だったね」


 ふざけんな!

 おっ、お前がみんなを殺したんだな!?


「うん。そうだよ」


 この人殺しがッ!

 よくも平気な顔でいられるな、クズめ!


「……その発言、ブーメランじゃない?」


 は?

 何言ってんだよ。


「カニバリズムの因習村の人間が、よくそういうことを言えるよね。笑えるんだけど」


 俺達のは殺人じゃない!

 村の掟に従って暮らしているだけだ!

 お前の快楽殺人とは違う!


「同じだよ。まったく同じ。いや、悪意がないだけ余計にダメかもね」


 馬鹿が!

 すぐそうやって罪を誤魔化すな!

 待ってろ、すぐに村のみんなを呼んで――。


「呼ばせるわけないじゃん」


 あっ、うぁっ!?

 僕の腕がっ!


「馬鹿はそっちだよねぇ。丸腰であたしに近付くなんてさ。殺人鬼だって疑ってたんなら、護身具くらい持ち歩くでしょ。まあ、何を持っててもあたしは負けないけどね」


 よ、よせ!

 やめろって!

 うぎゃあああああああああぁっ!


「うるさいから騒ぐなって。ちょっと手足を切り落としただけじゃん」


 お、お前……こんなの、だめじゃないか……。

 犯罪になるだろ……。


「だからブーメランだって。この村の因習も犯罪だから。まあ、安心してよ。村はぶっ潰してあげるから。生き残ってる連中もすぐ地獄に送るよ」


 な、にを……。


「ん? なにこれ。日記? ちょうどいいじゃん、あたしが続きを書いちゃおうかな。村を滅ぼすまでを記録してあげる。君の日記もネットに投稿してあげるねー」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ