魔法少女・契約
第六話です。今回はたくさんのキャラクター出てきますので、ぜひ覚えてあげてください;;
「じゃ、行くよ。」
「もーちょっと寝てからにしない?ほら、特級部の子達も寝てると思うしさー。」
「ヨドも眠いでしょ〜?強がらなくてい〜からさっ。」
「…このだらしない豚たちは置いていこうか、ろず。」
「うん。」
「「ちょっと待って!!」」
「ヨドちゃーん、また来たの?今度はメンバー勢揃いだね。」
「今日は話があって来た。入れてくれる?ありがとう。」
ヨドはそう言って強引に中へと入っていった。
「…生意気なのは変わんないなぁもう。」
特級部の面々がコーヒーやお菓子を用意し、パーティのような形で始まった。
「こんにちは、ご存知の通りの船街ヨドです。」
「照赫音羽だっ!!」
「歌川華蓮ちゃんで〜す。」
「夢光ろずです。」
「よろしく〜。」
ヲタクはだいたいの状況を把握しているが、Ae達は急に押しかけてきた影月夜魔王直属局を睨みつけていた。
「みんな、緊張しないでよ。こいつら思ってるより賑やかで愉快だよ。」
「不愉快。」
「ヨド酷い!」
ヲタクに続いて、ヨド、華蓮のコントのような感じだが、ライバルというよりも悪友という関係に近く見えた。
「そういえば、ろずってかわい子ちゃん、新メンバー?夢光って苗字の子うちにもいるんだよね〜。」
「新メンバー、…そうですね、そんな感じです。母に人形扱いされて生きてます。外にもあまり出してもらえてなくって、いつばれてもおかしくないって感じです。…あと、その多分、夢光って同じ苗字の人は私の姉…です。」
よそよそしく喋るろずを見ながら、姉妹で敵対してるのか…と考え込むメンバー。そして、姉がいたということに驚く魔王直属局。
「ろずって姉貴いたの?!今度会ってみてえーっ!!」
「ちょっと早く言ってよ〜、私が一番に会ってあげたのにさっ。」
「…こうなるから、言わなかったんだよ。」
そう言いながらひとつ溜息をついて、コーヒーを口にした。
「…本題なんだけど、私たち魔王直属局は魔法少女特級部と手を組みたいって考えてる。私たち用の別拠点も、もう用意してある。私たちと手を組めるんだから、文句なしだよね?」
ヨドは適当に説明をし、明らか手書きの契約書にサインを求めた。
「いや、別にヨドちゃんたちと手を組めるってなら組んで損は無さそうだけど、ヨドちゃんたちは何が目的なわけ?粛清管理局にバレたら殺されるんじゃないの?」
「私たちの目的は地球の存続。粛清管理局にバレても、影月夜の即戦力が消えることになるから替えが見つかるまでは殺されない。」
急に出てきた"地球の存続"という重いワードに、特級部のメンバーたちはもっと頭を眩ませる。
「…おいクソババア、魔王のことちゃんと説明してないの?」
「いや〜面倒臭くてちょっとね…。今説明するよ!
影月夜、まぁ悪魔側は"魔王"という器を用意して、魔力を魔王に注ぎ込んでいくんだけど、膨大な魔力が溜まったら魔王をどかーん、と…。その魔力によって、地球は消滅するって言われてるんだ。悪魔たちの目的は、自分たちが一番になるっていう承認欲求から成ってるからね。ま、ヨドちゃんたちは地球が壊れて死ぬだけだから悪魔側に協力しても利益がない、ってことだよね?」
「まぁそういうこと。わかりにくかったらクソババアのせいにして。じゃ、契約書と別拠点までの地図渡しとく。あ、契約書だけ今書いて。」
どんどん契約が進んでいき、ヲタクがサインを書くと、翌日別拠点で集まって仲を深めるためにゲーセンでも行こう、という話になった。
あまりにも話がスムーズに進んでしまうものだったので、
「テンポ速ぇよ!!」
と思わず杏奈が口を挟んでしまうのも無理はない。
「それじゃ、またよろしく。」
「じゃあね特級部ー!」
嵐のように押しかけてきてすぐに契約を終わらせた魔王直属局は、「意外と居心地よかったなあ」と言いながらのろのろ帰っていった。
「翠さん、監査部から報告が来てます。」
魔法少女総合統括部の部室では、何やら不穏な空気が流れていた。
「ん、ありがとな弋恵。…特級部が悪魔側との交流、ねぇ。総合監査部の野郎は?このことについてなんて?」
「あたしたち面倒だし特級部何してくるかわかんなくて怖いから統括部に任せるわー!…だそうです。」
「ビビり監査部。」
憎たらしい監査部の顔を思い浮かべながら、翠は報告書を睨んだ。
「翠どしたの?監査部にこき使われる感じ?」
「…」
「蘭音さん、お疲れ様です。」
「ん、弋恵もお疲れ。」
蘭音はチラリと報告書を覗いた。
「ちょっと待って、その夢光ろずっての、りかが言ってた妹じゃない?!」
「本当ですね…!りかさん、きっと喜びますよ!」
「…敵側だからどうだかね。」
翠の発言に、全員がはっとした。
「…このこと、りかさんには秘密にしておきますか…?」
「いつか絶対に出会うことになりそーだけど…。」
言おうか言わないほうがいいか、総合統括部に沈黙が続く。
「…ろずがりかのことをどう思っているかでだいぶ話が変わってくるな。」
「命懸けで守るほど大切な姉を、嫌いだなんて言うはずありませんよ。」
「確かにな…。」
再び沈黙が訪れた数秒後、総合統括部の扉が開いた。
「おかえりーりか。」
「りかさん、お疲れ様です!」
「ただいま。」
りかの帰宅に、翠が「この話は保留にしよう」と耳打ちして、このことは終わった。
翌日。
「魔法少女特級部vs.影月夜魔王直属局のクレーンゲーム獲得数対決ー!!」
Aeたちは、仲を深めるという名目でゲームセンターに訪れていた。
「ばんばんとるぞ~!!」
第六話も見ていただき本当にありがとうございます!第七話は私がずっと書きたい!!と思っていた要素をやっと書けるので、わくわくしてます。七話もぜひよろしくお願いします!




