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人見知り魔法使いののんびりきままな錬金店  作者: 牛乳寒天


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7.営業開始!

 そう唱えると一瞬で錬金が終わり、床に巻物が現れた。おそらくこれを使うと棚が出てくるのだろう。結構大きめにつくったから巻物になったのかな?ポーションは巻物として出てきてないから。


 とりあえず鑑定してみた。アイテム名は『錬金スクロール・白樺の棚』だった。ということはさっきの予想が当たってるみたいだね。


 一度作れば後は自動的に作れるので残りをぱぱっと作る。そうして出来上がったのが最初に作ったのも含めて棚三つ。まずはこのくらいあれば十分でしょ。


 〈【錬金】のスキルレベルが上がりました〉


 部屋の中を自由にいじれるクリエイトモードを開き、壁際に棚を設置する。うん、いい感じ。そう思い、設定を保存しそのまま終了する。


 するとさっきまでなにもなかった部屋に棚が現れた。…これ、どういう技術なんだろう?まぁいいや。商品の陳列をしよう。今回商品として販売するのはこれ。初級HPポーション!今までポーションとしか呼んでこなかったけど、これが正式名称なんだ。


 …あれ、これお店としてやるにはどうしたらいいんだ?掲示板で聞いてみようかな。


 ◇◆◇

【初心者さん】ルミエール・オンライン公式攻略掲示板質問板【なんでも聞いて】


 683.名無しの巡界者

 すみません、お店を開くにはどうしたらいいんですか?


 684.名無しの巡界者

 >>683 ギルドで店を開きたい旨を伝えると置いたところが店だと認識されるカードが渡されるぞ。グッドラック!


 685.名無しの巡界者

 露店かな?


 686.名無しの巡界者

 まぁそんな感じです。ありがとうございました

 あともう一つ聞きたいんですけど初級HPポーションの相場ってどのくらいですか?


 687.名無しの巡界者

 今みんな買い込んでるから価格が高騰してるんだよなぁ…聞いたところ元の価格の三倍だとさ。


 688.名無しの巡界者

 >>686 大体1500リーン~2000リーン


 689.名無しの巡界者

 そんな高いんですね。お教えいただきありがとうございました


 ◇◆◇

 露店だって嘘ついちゃった。自分の物件でお店を開くっていうのはまだレアそうだったから。それにしてもそんなアイテムが存在してるんだね。


 やっぱり掲示板のほうが気楽だなぁ。匿名だから何やらかしてもしらばっくれれるし、このゲームの公式のやつはIDとかも特にないしね。同一人物だって示したい時は実際のプレイヤー名を表示する項目があるから、それにチェックをつけたまま書き込むだけ。私はこの機能を利用するつもりはないけどね。


 というわけで早速もらってきました。このカードをここを指定して使う。すると──


 〈マイホームを店に指定しました。この一室のみを店として指定しますか?〉


 はいと答えた。そっか、家を店に指定するだけだと全部が含まれちゃうんだ。ここの一室だけ利用するつもりだったからシステムアナウンスが流れてよかった。感謝。


 うーん、そうだな…。できるだけ安く売りたいし元の価格で売っちゃえ!お店だけどプレイヤーが誰でも商品を買えるようにはしないつもりだし。


 えっと、三倍ぐらいって言ったよね?1500リーンを3で割ればいいから…。500リーンか。よし、その値段に設定して販売開始っと。メニューをポチポチいじって設定する。


 あ、あとこの設定も忘れちゃいけない。来店者の設定だ。本来この設定をいじるのはブラックリストに入れる時ぐらいだろうけど…。私は『指定されたプレイヤー』と『NPC』のみに設定しておく。

 私が指定したプレイヤーは桃鍵とユリ丸。今のところ家族だけで様子を見る。大丈夫そうなら二人の友達も許可するつもりだ。


 …そうだ!師匠に伝えに行こう!迷惑かもしれないけど、今はテンション上がってるから…。許してほしい!ということで闇夜のネックレスを使ってワープ!


 ──ふぃー。はじめて使ったけど無事につけてよかったぁ。いいねこのネックレス。ワープ機能が助かりすぎる!どこか遠いところに行ったとしても師匠のところに行けるってことだもんね。


 さて、師匠の家へ入るにあたって、最低限の礼儀としてノックをする。急に人が入ってくるのはほんとに心臓に悪いからね!!めっちゃ羽目を外して歌っているときにお母さんが急に入ってきた時はやばかったなぁ…。聞こえてるのがわからなければ全然平気なのに人が目の前にいると恥ずかしくなるのはどういうことなんだろうか。


 なんだかドタバタやってる音が聞こえたあとに師匠の声がした。


「…どうぞ」

「失礼します!」


 客間に通してもらった。この前いた実験室であろう場所は実験器具であふれかえっていたけど、ここは綺麗だった。そういうのが一切ない。


「これを」

「…紅茶だ!ありがとうございます」

「砂糖やミルクは机のはしにまとめて置いてあります。自由に使ってください」


 あぁ、なるほど。机のはしになにか容器があるなーって気になってたんだけど、紅茶用のやつだったんだ。少し冷ましてから砂糖とミルクを入れて飲む。…すごくおいしい!今までこんなおいしい紅茶飲んだとないよ…。


「口に合ったようでよかったです。…表情管理、気を付けたほうがいいですよ」


 えっ。私、どんな顔してるんだろう?ちょっと気になってきた。まぁでも多分だらしない顔なんだろうなぁ。でもこの美味しすぎる紅茶がいけないから!!


「それで、私になにか用事があってきたんでしょう?なんですか?」

「実は、さっきお店をオープンしてきまして…まだ初級HPポーションしかおいてませんが」


 もっと品揃えを増やしたい。あとで錬金でいろいろ作ろうっと。


「それはいいですね。おめでとうございます」


 師匠は小さく控え目に笑みを浮かべて言ってくれた。やばい、師匠が優しすぎる…!ごめん、私ってちょろいからさ…こんなん惚れてまうやろ!

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