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人見知り魔法使いののんびりきままな錬金店  作者: 牛乳寒天


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4.生命の式を紡ぎ、世界の脈動を読み取る者

 え?え?どういうこと?状況についていけてない私をよそに展開はどんどん進んでいく。品定めするかのように店主らしき人物に見られる。怖い。なんですかほんとに。店主の目しか見えてないから余計に怖い。


「…悪くないですね。素質はとてもよいです」

「え、っと…?」

「ただ惜しむべきは素質を十分に活かせていないということ。どうですか?私の元に来るなら、利用方法について教えますよ」


 店主が近づいてきて、彼女と視線が合うように顔を上に持ち上げられる。背が高い…。控え目な明かりに照らされ、全身が見えた。魔女のような服装に所々紫が混ざり綺麗に伸びた黒髪。暗い紫色の目を持つ女性がそこにいた。…急にどうですかって聞かれたってなんにもわからないんだけど…。これはどれに対してどうですかって聞いてるの?え?私洗脳でもされるのかな?


「それで、返事はいかがですか?錬金について、私以上に造詣が深い人はそうそういないかと思います」


 あっ、錬金に詳しい人だったんだ。なんかメインの魔法使いより錬金術師のほうが環境整ってきてない?いや確かに錬金術をメインにやるつもりではいたけど…。メインとサブで得られる経験値に差があるんだよ。錬金術師を念頭に置いて色々決めてたけどね。


「お、お願いします…?」


 文脈からすると弟子になるかってことでしょ?じゃなきゃ錬金術への理解度とか言わないだろうし。というかなんかレアなことが起こりすぎでしょ…。これから揺り戻しがきそうで怖いなぁ。レアドロップ品が何百回倒しても入手できないとか?


「いい返事です。この時からあなたは私の弟子となりました。自己紹介でもしましょうか…。私は宵凪(よいなぎ)。生と死に関する実験を主にやっています。見ての通り魔法使いでもありますよ」

「私はスイ、巡界者です」

「ええ、知っていますよ。先ほど情報を抜かせていただきましたので。」


返事をしようとしたところで頭に声が響いた。


 《この後ワールドアナウンスが流れます。名前を匿名にしますか?》


 …なにか重要なことしたかな?自覚がなさすぎて何に対するワールドアナウンスなのかわからないよ。

 とりあえず匿名にしておく。ここでもまた目立ちたくない。


 《とある巡界者により師弟システムが解放されました。詳細は別途お知らせをご確認ください》


 …なるほど。これって新しいシステムだったんだね。


 〈称号【生死の領域に触れる影の弟子】を獲得しました〉


「どうやら、スイが巡界者たちに新たな混沌の種をもたらしたようですね」

「わかるんですね。というか混沌って」

「こういう時、手当たり次第に弟子にしてくれと言いに行く方は多いと思いますよ。──これでも、世界と繋がりがあるので巡界者が聞こえることはわかります」


 世界と繋がりがある…?よくわからないけど、なんかすごそう。ってかさっきもらった称号の言い回しがかっこいいしすごいから師匠はすごい人なんだろう。


「では修行をしましょうか。その素質を磨くために必要な行為ですからね」

「はい。お願いします!」


 ◇◆◇

 どんなことを教えられるんだろうと覚悟を決めていたものの、身構える必要はなかった。初歩的なことから教えてくれたんだ。難易度が高いものを教えられるかと思った。ついでにチュートリアルでとれた薬草を使ってポーションを何本か作った。


 師匠のおかげで錬金スキルがLv.3になった。やったね!…でも師匠にとっては満足のいく結果にならなかったらしい。もう少し上がる予定だったのですが…。とぼやいているのをさっき聞いてしまった。

 そろそろここを出ようかと思ったところ、師匠に呼び止められる。


「これを。いつでもここに来れる魔術がかけてあるものです。私がいないときでもここの設備は使って構いません。あなたの家だと思ってゆっくりしてください」

「ありがとうございます、師匠!」

「師匠ですか…。いい響きです。では、いってらっしゃいませ」


 〈【闇夜のネックレス】を獲得しました〉


 師匠の店を出て雑貨屋に向かう。…あ、師匠の店ではどんなものが売られているのか見るの忘れた。

 しかたない、今度見よう。今から戻るのも気が引ける。そう思って私は今度こそ雑貨屋のほうへ歩みを進めた。師匠に教えてもらったんだ。


 そうして教えてもらった通りに進むと雑貨屋が見えてきた。ギルドの近くにあったんだ、なんで気づかなかったんだろう。最初からわかったじゃん…。


 そんなことを考えながら歩いていると、雑貨屋についた。扉についたベルが鳴る音を聞きながら中に入る。そのまま『衣類コーナー』と書かれているところに向かい、フード付きの上着や服を探す。


 …あ、あった!見つかったのはフード付きの上着。どうしよう、二個ぐらい買っておこうかな?壊れても大丈夫なように!


 会計を済ませてもらい、さっそく着用する。そのまましばらく歩いたり走ったりしてあることに気づいた。嬉しいことにフードが一度着用したらその状態から動かないということ。とても助かる。毎回元の位置に戻すのもめんどくさいしね。


 さ、次は不動産屋かな?いい物件があるといいなぁ。


 ◇◆◇

 304.名無しの巡界者

 今ギルドでいかついおっさんに連れられてた女の子いたんだが


 305.名無しの巡界者

 嘘乙


 306.名無しの巡界者

 嘘乙 お疲れ


 307.名無しの巡界者

 あの後その女の子が出てきてたんだが顔色悪かったぞ。その女の子が入るときは顔色よかったのにな。なにがおこったのか気になるわ



 308.名無しの巡界者

 ≫304 それ俺も見た!素材買い取りの列に並んでたからなんか素材が問題だったんじゃね



このイベントは本来は存在しないところを歩いているとランダム発生します。今回の場合、主人公がぶらぶらと歩いていた時に入り込んでいたみたいですね。サーバーで一度のみ発生しますが、彼女のようなNPCは他にもいますので似たようなイベントが発生するかもしれませんね。彼女は錬金術師であり、他の生産職でのことは錬金術より造詣が深くありませんから。

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