コンビニ店長(予定)、引っ越します
初めてなのでお手柔らかに。
よりするため評価や感想もお願いします!
俺の暮らしは、いい意味でも悪い意味でも平凡である。
仕事もすごくできるわけでもなく、かといって全くできないわけでもない。
そう自分では思っている。
朝起きて仕事して寝るだけ。そんな生活にそろそろ限界を迎えていた。
4月の休憩時間もぼーっとしているだけ。
「田中さん!社長がお呼びでしたよー」
俺の名前は田中。名前まで平凡である。しかし、社長に呼ばれるとは...
小さな会社ではあるものの、直接呼ばれることはあまりない。
ということは念願の昇進か?
「分かった。今すぐ行く。」
少し心を躍らせながら社長室に向かった
ノックを二回ほどし、社長室に入る。
「何か御用ですか?」
「とりあえず座ってくれ。」
座ってと言われてから座る。それは当たり前のルールである。
昇進が無くならないようにマナーに気を付けて行動しなければ。
「ありがとうございます。」
「このようなことを言うのは大変つらい事ではあるのだが…
時間がないので単刀直入に言わせてもらう。
君を解雇することになった。」
「え?」
気づけば俺は荷物と手当を持って会社の前に立っていた。
ちゃんと弁明をしたかったのだが冷静さを失い、正直あまり覚えていない。
しかし、解雇されてみると、ストレスがなくなったからか開放感があった。
「ストレスフリーな仕事をしたい」
誰の指示に従うのこともなく、自分で稼いで満足な生活する。
そんなことが出来たらいいのにな...
渡された手当は給料1か月分。
なるべく早く次の仕事を探さなければ...
解雇されたときはそう思っていたが、仕事がなくなるとついダラダラしてしまう。
平日の昼のテレビは久しぶりだ。
そこでストレスを減らすために田舎に移住し商店をしている人にインタビューしている。
「田舎ね…いいところもあるだろうけど不便そうだし...」
しかし、住めば都というし、一度住んでみてもいいかもしれない。
調べてみると、家賃も安いところが多かった。
その中でも緑風町というところでは商店街に空いているところがあるらしい
「一階で店、二階で住めるのか...家賃も安いしいいかもな。」
緑風町は山奥にあるものの人は少なくないらしく、移住先として人気になってきているらしい。
俺は思い切って移住することを決意した。
「給料で費用も家賃も払えるし、ここが人生の転機だ!」
問題は何の店をするかだが、だいたい決まっている。緑風商店街になく、
今までの自分に欠かせなかったもの。そう、コンビニである。
引っ越し後
緑風町は町名の通り自然が多く涼しい風が吹いている。
荷物はそこまで多く無いが、楽ではない。
だからこそこの涼しい風に救われ、俺はこの町をすぐ気に入ってしまった。
しかし一つ気になることがある。
それは...さっきからめちゃくちゃ見られているのである。
どこに行っても視線を感じる。
恐らく名前も顔も知らない人が昼間に商店街を歩いているので気になっているのだろう。
「これも一つの田舎あるあるなのかもな。」
そう思いながら自分の借りた家の前についた。
「結構きれいじゃん!」
思わず声に出してしまった。
築50年程と新しい家ではないものの、リフォームの力で新築のようだった。
手当と貯金で買った陳列棚を仮でならべ、ネットで箱買いしたパンやおやつを並べた。
その後も着々と準備を進め、カップ麺なども追加してついに明日開店を迎えることができる。
お読みいただきありがとうございました。
初心者なので面白いかはわかりませんが、楽しんでいただけたなら幸いです。
続きもぜひお読みください。