第4話
双子が使っている刀は特別な刀。特別な霊力が込められてる神聖な刀。間違えて、惰殺以外を、自分を含めて斬ってしまうと刀身は黒く染まって使えなくなってしまう。だから戦闘時は周りとの連携も大切なのだ。
そう、だから、惰殺以外は斬ってはいけない、鍛刀するにもまた時間が沢山かかる。
…………けど、ウザいから、もう良いよねとずっと思ってる双子の片割れ。
美澪『今日こそ斬るよ!嫌なら家にまで着いてこないで!しかも朝から!しつこい!』
そうしつこいのだ、この大天狗。
明楽『…?朝から居て何が駄目なんだ?』
心底不思議そうな顔をしながら椅子に座り優雅に人の家のテレビを見てお茶をすすってる。
美澪『むしろ朝から人の家に居て良いと思う理由を教えてくださいな、大天狗様?』
ニコォと笑みを浮かべる美澪、明らかにブチ切れ寸前の態度だった。
颯清『美澪!刀をしまいなさい!』
少し大声を出して美澪を制した颯清。
美澪『だってお兄ちゃん!この天狗ずっと後をついてくるんだよ!それも毎日だよ!!』
ヒステリック気味に大声をあげる美澪。毎日毎日ストーカーの様についてこられるのが相当ストレスの様だった。
明楽『だったらとっとと俺の嫁においで美澪、不自由な暮らしはさせないぞ?』
颯清『明楽は少し黙っててね、火に油だから。』
颯清が美澪を落ち着かせ実家の社に出勤させる為に準備をしなさいと促しているとリビングのドアが開いた。
蓮璻『あー、今日も美澪は荒れてんなぁ、諦めて明楽の嫁入りする?』
蓮璻だ、わしゃわしゃと美澪の頭を撫でてた。
美澪『馬鹿言わないで蓮璻、それに、もう私は子供じゃないんだから、てか勝手に入ってこないでよ、どうやって入って来てんのよ』
撫でてた手を軽く制する。
颯清『いらっしゃい蓮璻、てことはご飯食べてく?』
そして慣れたのか勝手に入ってきてることを流している颯清。キッチンの方へと移動して準備を始めてた。
蓮璻『食べる』
そのままふわーっと飛んでキッチンの方へと移動して腰壁へと頬ずえついて眺めてる蓮璻。
蓮璻『なんでも良いから何か美味いもん作ってよ、腹減ってきてんだよな』
颯清『はいはい、ちょっと待っててね』
何作ろうかなと少し悩みながらも定番のやつ、と思い干物焼いて味噌汁作って、と絵に書いたような和食を作った。
颯清『ほら美澪、急いで食べて、明楽もどーぞ』
明楽『ありがとう、颯清』
美澪『はーい、今行くー』
そして4人食卓を囲んで朝餉を食べた。