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アイオーンの虚像  作者: ゆーの
Prologue
10/15

Coffee Break 1 『熱力学第一法則とは?』-後-

「よーし。前回の続きだな」


「緑光石と熱力学第一法則について、でしたよね?」


「そうだ。じゃあ、いくか。


 緑光石の特性からいくと、熱を発するようになるためには温度を上げる必要がある。『収入』分は、このときの加熱分で、温度上昇として『貯金』される。


 んで、緑光石の体積は加熱でほぼ変わらないので、仕事としての『支出』はパス。


 そして一定温度に達した瞬間、今度は緑光石は発熱を開始する。


 これをどうするかという問題だが⋯⋯」



「『収入』じゃないんですか?」


「いや。この場合は『支出』にあたる」


「えっ?! どうしてです?」


「『蒸気エレベーター』の場合と比べてみるとよく分かる。


 あのときは、外から加熱して熱を与えた。


 だが、今回は緑光石自身が熱を出した。つまり、外に向けて熱を『渡す』んだ」


「なるほど、つまり熱を『受け取る』か『渡す』かの違いということですか?」


「そういうこと。理解が早くて助かる。


 つまり、ある温度を越した途端、すぐに大量の『支出』を行うんだ。


 ただ問題は、それがどこから来ているかという問題だが⋯⋯」


「『収入』から転用されたわけではないんです?」


「いや。厳密には『貯金』だ。


 例えばガソリンを燃やすときを考えてみればいい。最初にチャッカマンで火をつける必要があるが、燃え出すとものすごく燃えるだろ?」


「んんんん⋯⋯、なんか例えに闇があるような気がしますが⋯⋯、そうですね」


「つまりこの場合、エネルギーが物質の中に蓄えられていて、それが放出されたと考えるのがいい。


 だから『貯金の切り崩し』と考える方がスッキリする」



「なるほど⋯⋯。つまり、緑光石内部に蓄えられたエネルギーが一斉に放出された、と?」


「まあそうなる。ただ、それだけでは済まない。


 物体内に蓄えられたエネルギーはどう頑張っても有限だ。だからいつまでも熱を発するのはありえないんだ。


 それに、緑光石が質量増加するのもおかしい。『貯金の切り崩し』を行ったとしても、それに相当するレベルのエネルギーは取り出せないんだ」


「なるほど⋯⋯」


「これが緑光石の『闇』にあたる部分だ。


 そして俺は──、この部分の解明にあたるわけだ」


「⋯⋯⋯⋯」


「絶句するだろ?」


「⋯⋯頑張ってくださいね、なんか」


「というわけで、今回はここまでしよう。


 今回は『熱力学第一法則』について扱った。


 当然第二、第三とあるわけだが⋯⋯、それはリクエストがあったら扱おう。


 それじゃあ⋯⋯」


「「また次回!」」



—————————————————————-



【作者より】


 「熱力学第一法則」について、久々に本を広げました。


 「少々難しくなりすぎたかな⋯⋯? それとも端折りすぎた?」と悩みつつも、なんとかまとめ切りました。


 さて、前回の天下り的に式を書き直した部分ですが


『外部に仕事をした』=『支出』 なら


『外部から仕事をされた』=『収入』 となるわけで、これをもとに


『貯金』=『収入』+『収入』と書き直すことができるわけです。


 ⋯⋯難しすぎたですかね。。。


 この部分の感想、意見等いただけたら読ませていただきたいと思います。


 リクエストも受け付けております。

 筆者はよわよわなので、簡単なものだと嬉しいです⋯⋯。

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