表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/7

さあ、実験と戦闘を始めよう

ここで冒頭に話は戻る。



「いまする事は、取り敢えず現在位置の把握だな。学園に入る事になっているらしいが、そもそも町らしきものが無いんだが……」



と、途方に暮れていると、



ヴン



『おう、忘れておった忘れておった』



頭に声が響いてきた。



『1日間だけミニマップを開放しておく。王都近くの平原に落としたからの。ひとまず王都へ向かえ。以上じゃ』



ヴン



「会話の暇すら与えられんのか………、随分勝手な……」



ブツブツ言っていると、視界の端にミニマップ(かなり詳しい)が現れた。



「なるほど、王都までは20キロ無いぐらいか………。歩けなくも無いがツライな………」



しかも俺は機動力に関してはこの世界の平均と同じ程度だから、そこまで速いわけでも無い。



「そうだ。魔法で………」



パチン



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

左 風都


17


HP:100


MP:50


AT:200


DF:200


SP:80


力魔法、氷結魔法、回復魔法、魔力回復(極)、再生能力(高)、痛覚遮断


力魔法の使い手、回復のコツ、獲得経験値倍加、武闘家

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



「この力魔法ってのは何かに使えそうだな。斥力かなんかは発生させられないのかね?」



と、考えたその時、ハッと気がついた。記憶が無いハズなのに、知識はあるのだ。



奇妙な感覚だ。思い出の部分だけが靄がかかったかのように、思い出せないのだ。



「難しい事は考えてても仕方がない。取り敢えず諸々の魔法を実験しようか」



[氷魔法レベル2]



「おお、結構な威力だな。木が凍った。………この世界の平均がどんなもんか分からんが、結構なレベルじゃないか?」



次だな。



[力魔法、レベル5]



「ん?何も起きんぞ?失敗かね?」



体のあちこちを探ると、手が黒く光っているようだ。



「なんだこれ……。取り敢えず振ってみるか……」



ゴッッッ



適当に振っただけとは思えないほどの衝撃波が出た。



「なるほど……これはかなり使えそうだな」



その他のスキルは確かめようがないので、保留しておく。



「よし、王都へ行こうか」



ーーーーー



ゴッッッッッ ゴッッッッッ



今俺は、衝撃波を利用して移動している。ただ歩くよりも相当早い。



転移場所から出発して20分だが、全行程の2分の1を消化出来ている。



「これちゃんと利用したら相当有益だな…………」



と、言っていると。



ガツンッッ



「痛ってえええ!!」



木にぶつかった。この移動方法の弱点は、移動に目が追いつかない事だ。



足の裏から衝撃波を出しながら進むので、急に止まれないのだ。



頭を抑えながら少し休憩を取っていると、



ガアアアアアア!!!



腕と肩が異様に発達したクマが出た。



「出たな魔物。初めての実戦だな。かなりハイレベルだが………」



ブンッ



「おっと」



すんでの所で殴られるところだった。その上、空振った後の地面にちょっとしたクレーターができている。



「一発当たったら終わりっぽいな………取り敢えず………」



[氷魔法レベル2]



グア……ア……



クマの動きが鈍くなる。



「やったか………?」



ブルルルルルルルルル



突如、クマが震え出した。



「シバリングってやつか………。厄介な能力持ちだな」



※シバリング………寒い時に体を震わせる現象の事。体温を上げる効果があるが、体力を割と消耗する。



「魔法を用意しねえと………」



[力魔法レベル5]



ヴン



直後、



パキイイイイイイイン



魔法が破られた。



「織り込み済みだ!!オラ!」



動きの鈍いうちに懐に潜り込んでおいた俺は、拳をクマの腹にめり込ませた。



ドゴオ!



クマが遙か彼方へ吹っ飛んだ。



「うえ………!?」



ーーーーー



どうやら、あんなに高威力になったのは空手家スキルのせいらしい。



打撃系攻撃力の底上げがかなりの高倍率らしく、俺の力魔法とはかなり相性がいいようだ。



ちなみに、なんで俺がこんなにスキルについて解説できているかというと、ステータス画面のスキル部分に触れると、詳細が出てくる仕様になっていたからだ。



ーーーーー



「と、着いたな………」



クマとの戦闘から約20分、俺は王都の城門前にたどり着いた。



「こっからどうするかだな………。取り敢えず学園ってのを探すか」



周囲の人に場所を聞くことにした。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ