〔Ⅲ- 転移者と転生者〕
「掛かってこい...切り裂いてやる...」
男はナイフを構えた...
「......」
1人のポリスが動いた
「ここは、私に任せて頂きたい...」
...
「ハァッ!!」
「クッ...!」
ポリスと男の格闘戦が始まった
ドスッ
「中々やりますな...」
「フッ...」
「よしっ!」
ん...? グリンダ!?
「とりゃあ!」
「なっ!?」
グリンダが男を押さえつけ、ナイフを取り、ロープで手を縛りだした?
「ぐ、グリンダ...強いんだな...」
「アレでも結構鍛えてるそうなのよ?」
「さぁ、観念してもらおうか...」
「くっそ...離せっ!」
「ダメだ」
男は必死に抵抗しているが逃げられなかった
「...聞きたいことがある、お前に」
男は
「...何だ?」
「お前はジャックを装っているな?」
「ふん、もちろん、ジャックは嘘だ」
「お前は、先の世界から来ただろう?」
......
「ほう...? ということはつまり貴様もか...」
「ああ、そうだ」
「なあ、お前が先の世界から来たのなら、他の人もこの世界に来てるって事なのか!?」
「さあな、俺が知るか? ただ、俺がフランスにいた時だったか、何人かはその世界の事を知ってる奴らがいたな...」
「そうか...」
男は話をした...
「お前は...転移者だろう」
「おれは...転移者か?」
「考えても見ろ、スマホが残っている時点でよぉ」
「1つ...言っておこう、この世界は俺達の住んでた世界と似ていて何かが違う...まあ、知ってる通りにもいかないかもしれないって事だ...」
「転生者と転移者で色んな奴もいる、もしかしたら独裁者が混ざっていたっておかしくないのさ...元いた世界じゃ死んでるからな」
「転生者の場合はガキの頃からでその世界に住めば、元の性格から全く違う奴に変わったりな...」
アストレアやグリンダ、その他のポリスは何の話か分からないように困惑していた
「お前、何故人を殺していた?」
「ふん、どうせならこの世界で好き勝手に暴れてみたいと思ってみただけだ、貴様には関係の無い話だ」
しばらくして...
「もう...聞きたいことは聞けた...さらばだ...」
「......」
男はそのままポリスに連れていかれた...
「この世界は...何もかもが違うかもしれない...」
「どういうこと...? ハヤト...」
アストレアは問う...
「俺は先の世界から来たんだ...」
「今の世界よりもずっと発展していて...そして...平和だ」
「...未来から来たって事だよね」
グリンダは言った
「まあ...信じられる訳はないだろう...」
「いや、そのスマホという道具と見慣れなかった服が証拠なんじゃないのか...?」
「あぁ、これか...」
「僕は信じるよ...」
「私も...信じるわ...」
「アストレア...グリンダ...」
「ありがとう...」
「この世界に来た人達は...それぞれ何をしているんだろう...」
フランス 南部 マルセイユ-教会
「神よ...私は...この世界で生きていきます...」
「戦うことになろうとも...」
ロシア帝国 北部 サンクトペテルブルク
「あぁ...楽しみだ...早く戦ってみたい...」
神聖ローマ帝国-プロイセン(ドイツ) 中央部 ベルリン
「始まるな...」
教皇領 イタリア中央部 ローマ
「...教皇...わかりました...」
イギリス領-アメリカ 東部 ボストン
「もうすぐだね...」
イギリス帝国 ロンドン バッキンガム宮殿
「フランス...」
1799年 12月 30日
「強くならないと...」