〔Ⅱ-ジャック・ザ・リッパー〕
...ん...俺は...
「あっ!目を覚ましましたわっ!」
アストレア...
「ハヤト!大丈夫かっ!」
グリンダ...
あぁ、俺...生きてる......
「良かった...生きてて...」
「ははっ...大げさじゃないのか...?」
「バカっ!貴方無理してたのに...何を強気張ってんのよっ!」
はは...まあ、そうだよな...結構..血が出てたからな...
「ハヤト...」
グリンダ...もか...
「心配かけた...かな...」
「あぁ...」
「......」
...ああ......手は片方使えない...
「なあ、何も食べてないだろ?まだ...」
「何か食べようぜ...」
グリンダは部屋のドアを開けて言った
「そうだね...昼食、御用意できております!」
「ふっ...」
思わず笑ってしまった...
「えぇっ!?」
「いや、何か...ね」
アストレアは立ち上がった
「ほらっ!私も...お腹空いてしまいましたわ!」
俺が部屋を出ようとした時、隣のメイドさんが話しかけてきた
「ハヤトさん...」
「ん...はい、何でしょう?」
「アストレアお嬢様は貴方の事をかなり気に召されています、どうかお嬢様をお願いしますね)」
メイドさんは小声でそう言うと掃除を再開した...
「気に入れられている...か...」
1799年 ヴェーデル邸 リビング
アストレアは口を開いた
「ねぇ...ハヤト...昨日の殺人鬼...ジャックって言う奴...」
「あぁ、ジャック・ザ・リッパー...」
「切り裂きジャック...?」
「あいつは必ずこれから先も事件を起こし続けるさ...」
「それが切り裂きジャックの名だからな...」
そしてグリンダも話し出した...
「そいつがホントにまだまだ事件を起こす気なら止めないと...」
止められるものなら...あの事件は史実では未解決のままで終わってるミステリーの中でも有名なやつだ...
ん...?
一つだけ疑問に思った、今...1799年だよな?...ジャック・ザ・リッパーってもっと後の方じゃないのか...?
まさか...ジャック・ザ・リッパーを装った偽者...?
てことは!?
他の転生者...転移者がいるってことなのか!?
いや、まだ早い...アイツを止めて、直接聞き出すか...
「ハヤト...?」
ん、2人して...なんだ?
「なんで、立ったの...?」
「あ...」
うっうわー...超意味わかんなかったじゃん今の...俺は一体何をやっているんだ...!?
「こっコホン!」
「まあ、そうだな...それで、ジャック・ザ・リッパーはどうする?」
「もちろん、捕まえるのよね?」
「捕まえないと...被害者は増やしたくないよ」
「ああ、だが...人手が足りない...3人だけじゃ逃げられるし...」
「だったらっ!」
う、うお、アストレアが閃いた!?
「私の権力を使って街のポリスを集めればいいじゃない?」
おぉ、ここで権力か
「流石はアストレア様です」
「エッヘン!」
「お、おう...」
「大体時間は夜だな」
「そうね」
「そのうちにポリスを集めよう」
「そうだ! 僕は被害者が増えないように、貼り紙とかを作るね」
ほう...あ、あれか、指名手配的なやつだろう...
「もう...無茶はダメだからね...ハヤト?」
「......ああ...そうだな...」
1799年 ロンドン市街
「では、我々は街の見回りに行ってきます」
「頼みましたわ」
ん...
グリンダが走ってきた
「おーいっ! 貼り紙...貼ってきたよ!」
「おぉ、ご苦労だったな...」
......
「なぁ、俺は何か手伝わなくていいのか?」
「ハヤトは怪我してるでしょ? 今度は私達に任せて...ね?」
「あぁ...」
...ん...?
霧か...!? こんな時に...
嫌な雰囲気になってきたな...
「ハヤト...危なくなったら...逃げるわよ...? 私達も...逃げるから...」
「ハヤト、僕も逃げるから」
「あぁ、危なくなったら逃げよう...」
ロンドン市街 路地裏
「んっ!?貴様!そこで何をやっている!?」
「...チッ...やるか...」
「な、なんだと...?」
ササササ...
「...」
グサッ...
「はっ!? うっ...あっ...ま、まずい..」
(ふ、笛...を)
ピピィィ!!!
「!?」
「みんな、現れたんだ!」
「急げっ!」
みんな走り出した...
「見つけたぞっ!」
「クソっ...面倒だ...」
「掛かってこい...切り裂いてやる...」
俺の他にも転生者...転移者がいるなら...
少しでも...