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貴方に神聖なる新世界への御加護があらんことを!-新ヨーロッパ戦記  作者: 聖Yohane
〔フランス革命戦争とナポレオン-前編〕
10/18

〔IX-アミアン攻防戦とナポレオンⅡ〕


1800年 フランス北部 ピカルディー県 アミアン



「...ナポレオン...あの人は正直油断ならないわ...」


ナポレオン...やっぱり...あのフランスの...


「気を付けた方がいい...」



「さぁ、行くわよ、今なら敵は前方の方に集中しているわ」


「今だろうな」



「ん、しまった! 殺れていなかったのか!」


「敵軍来襲!」


「うわぁぁ!」


「ほうほう...来ましたか」


「ナポレオン!この私とやりなさい!」


「いいでしょう、受けて立ちますよ」


...アストレアとナポレオンの一騎打ちか?


「...はぁっ!」


「まだまだですね!」


「...なっ!?」


ナポレオンの剣がアストレアの服を削った


「くっ...」


「残念ですが...私も剣の腕は負けてはいないのでね」


「...まだよ!」


アストレアの剣がナポレオンの頬を削った


「なっ!」


「やりましたね...」


「ふふっ、侮辱されるのも嫌なのよね私...」


「...ほう...ですが...私の本気はこれだっ!」


「...!?」


アストレアの剣が地面に刺さる


「あっ...」


「...終わりのようですね...やってしまいなさい」


「はっ」


「そ、そんな...け、剣を...」


「剣は取らせねぇぜ...」


「い、いや...」


...あ、アストレア!!!


「くっ...しまった...!」


「や、やべぇよ...死にたかねぇ...」


み、皆...


ど、どうすんだよ...これ...今度こそ...


くそっ...何か...何か出来ねぇのかよ...


...






ん...何だ...ここは...



「貴方が二人目の力を授かる者ですね」


「えっ君は...」


「私は...そうですね...天使と言っておきましょう」


「て、天使?」


「貴方は天界において力を授かるのに相応しい存在となったのですよ」


「二人目って...先に一人なったのか」


「はい、貴方と同じ転移者の人間ですよ、名前は確か...リナと言いましたか」




「我々天界は...この世界に来た転移者と転生者に、力を授けるかに相応しいかどうかを見定めて、授けるに値する人を助けるのが仕事なのです」


「天界では話していいことはここまでですね」


「そ、そうか...」


「貴方は...仲間を守りたいのですね、いえ、大切な人...でしたか?」


「た、大切な人...そ、そう、仲間を守りたいんだ...」


「...あら、正直じゃないのですか? じゃあこれは...」


「ま、待てっ! あ、アストレアは...大事だ...」


「うふふ...正直でよろしい...」


「ん...」


「それと...もう1つお話しておく事があります」


「うん」


「我々は天界側として正しい者に力を授けていますが、逆もあります、魔界です」


「魔界...」


「悪魔の場合はもちろん、欲望がより強い人間に力を授け、さらに...この世界では召喚で悪魔と契約する人間もいるのです」


「何だって...」


「それは主に東ヨーロッパで盛んですけど...」


東ヨーロッパ...?


「くれぐれも悪魔と契約している人間を見つけたら、それを止めてください」


「あぁ...」


「忠告はここまでです...貴方に神聖なる新世界の御加護があらんことを!」








...


「はっ...」


「いや...いやぁ! ハヤトぉ!」



「...力が...? うおぉおお!」


「!? 何だ貴様!」


ハヤトは兵士から剣を奪い取った


「うわぁ!」


一心不乱にアストレアの周りにいる兵を切り刻んでいく


「ほう、あれは誰ですかな」


「......」


俺は周りの兵を気付けば一掃していた...


「...まだやるか...?」


「ひいぃ...」


フランス兵達は彼から離れる


「ふむ...これは...1回退きましょうかね...」


「何故です司令官」


「...あの力は...聞いた事がある...古い言い伝えだがな、『こことは異なりし世界の人が来る時、それが違えなき人は力を天使に授かる』とな...まあ、ホントかどうかは知らんが、アイツは普通の奴とは違う気配がするんだ」


「そうですか...では、退却の準備を致しましょう」


「...退却ー!」






「...敵が...退いていくわ...」


「はぁ...はぁ...」


「ハヤト!?」


「大丈夫だ...」


ん、これは...印...?


天界...


「...そうだ、皆は...大丈夫か?」


「あぁ、俺は大丈夫だぜ」


「俺もヒヤヒヤしたけど大丈夫だよ!」


「間一髪って所だね...」


「...ふぅ...」


「ハヤトさん、凄かったです」


「いや、これは...俺の力じゃないよ...」


「え、ハヤトさんの力じゃない?」


「なーに言ってんだよこいつ、紛れもねぇお前がやってた事じゃねぇか!」


「お、おう」


「ハヤトも結構やるんだなぁ、見直したぜ」


「ふぅん、まあ、私も少しは見直したと言おう」


「レイリ...」


「な、何だ?」


「...いーや、何でもないよ」


「はぁ?」


「ハヤト...その...ありがと...」


「え...う、うん...」



「おぉ、ヒューヒュー!」


「お似合いだぞー!」


「は!?」


「ハヤト...頑張れー」


「グリンダ...お前まで...」


「あ、貴方達...! 別に...そんなんじゃ」


「...アストレア様...私というものがありながら...」


「はぁ!? レイリ!?」



「...あはは...ダメだこりゃ...」


「...あれは...援軍じゃねぇか?」


「おぉ!」


「援軍?」


遠方からイギリスの大きな旗が2つ見える、おそらく第6連隊と第7連隊だろう...


「おや、敵の主力は」


「ベルフェゴール第7連隊大隊長...それが...退却しました」


「退却した?」


「はい...正直、なぜ退却したのか......」


「アハハ!ハヤトぉ、帰ったら飲み会パーティーだぜぇ!」


「待て待て...俺は酒が飲めん...」





「ハヤト......そうです、あの者の活躍です...」


「はぁ...そうですか」











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