表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/18

〔新世界での出会い〕

「いやぁ、やっぱアキバは何でもあるな...フィギュアに、グッズに...あとは、メイド喫茶ッ!」


沢山の袋を持って満足に帰っていた俺は、その日...


「危ないっ!」


誰かが声をかけた瞬間後ろを振り返ると...

その間も無く俺は車に轢かれた...


何だったのだろう、暴走車か、逃走車なのか分からないが...それよりもかなりの衝撃だった、多分死ぬな...これ...。






あれ?でも、おかしいな...普通なら心の中でさえ意識が無いはずなのに...。




...銃声?耳はもうとっくにおかしくなってるけど...いや、聞こえる...





「ん、なんだ!?ここは...?」


俺は何故か草原で起きた...


「あ、スマホが無事だ、圏外...まあ、そうだよな」


とりあえず、疑問が今頭の中で交差している...


一体何処だか分からない所で起きたこと、そして何処からかで聞こえる銃声、それもかなり...撃ち合いか?


「とりあえず、行ってみるか...」


音がする方へ、しかしその先には...


「Suivant!Tirer!!(次、撃てっ!)」


戦争だ、あの国旗..フランスか?もう一方は...イギリス?...。

服装は古い...銃も古い...どう見ても中世ヨーロッパの時代だ...。


「ま、まさか...俺は中世に転生しちまったのか...?もしそうじゃないなら...いや、アレは実弾だ...」


「まずい...今巻き込まれる訳には...」


「おい、貴様、ここで何をしているッ!」


突然、後ろから声をかけられた


「うわっ!」


「質問に答えろ、さもなくば撃つ」


赤髪で、碧目の...女?


「...あぁ...ま、待ってくれ!」


「こらこら...いけませんよ、こういう時こそ優雅に、冷静に振る舞うべきですわ」


「アストレア様...」


今度は金髪碧目の騎士だ...


「それで、ここで何をしていたのか...聞かせてもらえないかしら?」


「あ...はい、目が覚めたらここにいて...よく分からないんです」


赤髪の人は呆れた顔で言う

「何を訳の分からない事を言っているんだ」


金髪の...名前はアストレアと言っただろうか

「ウフフ...面白い事を言っていますね、まあ、見たこともない服に...そのガラスの持っているものは...?」


「これは、スマホって言うんだが...」


「スマホ?」


「電源を付けたらこんな感じに...」


「まぁ!何か映りましたわ!?どうなっていますの?」


赤髪の人もかなり驚いた様子だった


「まあ、敵ではなさそうですし、そうですわね...良かったら私達の国に来てみてはいかがかしら?」


「あ、アストレア様!?」


「いいのよレイリ、私の専属の執事になるなら『衣食住』もできますわ?」


そうだった...食事も住むところも無い(おまけに一文無しだ)...

仕方がない...まあ、金髪のお嬢様の執事になれるだけかなり幸運だ...


「分かりました、貴方専属の執事になりますよ...」


「まぁ...それは良かったわ、お父様にも早く伝えないと!」


「(アストレア様、もしかしてお気に召されたのか...?)」


どうやらその国とは、イギリスみたいだ、イギリスといえばこの時代なら海軍の力で植民地を広げて、世界の覇権国家になる国だったな...


まあ、そうだな、料理は...うん






1799年 フランス北部 ドーバー海峡


レイリは指示を出しながら俺に言った


「撤退するぞー! 君も、船で休むといい」


「船員達と兵士達は酒好きだけどみんないい人よ、安心してね」


アストレアはそう言うとレイリと共に別の船へ乗った。


これから船を使ってロンドンへ行くのだろう、1度旅行でなら行ったことがある、その時代を実際に楽しめるのだから、少しだけ子供ながらにワクワクしていた







「これからまた変わった生活が始まるんだな...」







ボーッとしながら船内を眺めていた...その時


「なぁ!おめぇ新人か?」


1人の男が話しかけてきた


「ん、あぁ、アストレア様専属の執事に...」


「なぁにぃ?おめぇアストレア様の専属の執事に!?羨ましいなぁ!」

周囲も驚いた様子でこちらを伺ってきた


「ねぇ君、名前はなんて言うんだい?」

もう1人の男が話しかけてきた


高城(たかじょう) 颯斗(はやと)だ」


「...んー、ということは東洋の国から来たんだね、でも、見慣れない服装だね、東洋の人達はちょんまげに着物だったんだけどなぁ...あぁ、僕はグリンダ、よろしく頼むよ」


あぁ、多分江戸時代後期ぐらいか...


「あぁ、よろしく...」


「なぁ、兄ちゃんちょいと飲まねぇか?」


ゴツイ男が今度はお酒を勧めてきた...待て、俺...16歳なんだがまだ...


「あ、ああ!」


「ホレ!グイッといっちまいな!」


強引に飲まされてしまった


「...うっ」

「やばい...酔いが...まずい...」


「あっ、ドレッドさん!そんなに酒を飲ませたら...もう手遅れだ...」


「ありゃ、酒イケそうだとぉ思ったんだがなぁ...まあいぃか」

よく...ない...


1799年 イギリス 首都ロンドン


「大丈夫ですか?ハヤトさん」


「ん、あぁ、寝てたか、俺...」


「はい、僕とラスカルさんで運んで来ました」


「ラスカル?」

「専属の執事で羨ましがってた方ですよ」


あぁ...あの人...


「それより、実は僕も執事なんですよ!アストレア様から仕事の事は僕に聞くよう任されてます」


「おぉ、そうだったのか」


「はいっ!今日から1日、よろしくお願いしますね」


「おうっ!」



こうして、俺は中世の世界で新しい一日が始まるのだった


























評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ