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地味な男子学生の日常  作者: はる夫さん
2/4

2話

二階にある体育館は、一階に入って上るのではなく、外にむき出しになっている階段を上って行ける。


体育館に入ると、殆どの生徒が着席している。入るとすぐに目の前にはホワイトボードがあって、自分のクラスの出席番号、そして座席が書いてある、

俺は7組13番らしい。


自分の席に着いたら、チャイムがなって、入学式が開始した。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


入学式が終了した。

普通だ。普通過ぎる。美人過ぎる生徒会長とか、めちゃくちゃカッコイイ若い先生とか、そうゆうイベント起こってもいいと思うんだけどな。

しかし、そんな事が起きる程現実は甘くないので、教師に指示されて、皆、クラスごとに教室に戻っていく。


教室に入ると机に番号が貼られているので、各々その席に着いている。

俺の席はというと……2列目の1番最後という地味な席だ。

まぁしょうがない。ラノベみたいにランダムな席になるはずがない。そして皆、殆どの人が初見なので、緊張しているのか、あまりガヤガヤとはしていない。


席に着くと、前の扉の方から担任の先生らしき男性が入って来た。背は少し小さいが、髪はスポーツ刈りで、胸板も厚い。いかにも体育の先生って感じだ。


「えー、1年7組を担当することになった川越だ。科目は体育、部活は柔道部だ。以上!自由時間!」


え?早くない?

普通自己紹介とかするもんじゃないの?

あれか?この自由時間でクラスメイトの名前聞けってか?

おいおいそれはレベルが高すぎる。


しかし、自由時間になった途端クラスメイトは前後左右の人達と、名前、出身中学校など聞きあっている。


そして、いかにもクラスの陽キャになりそうな女子が、近くの男子の名前を聞いているのを見ると、やはり俺の考えは間違っていなかった事が分かった。

てかまずいぞ。この順番でいったら、次聞かれるのは俺だ。やばい、どうしよう。


「次に……あの人か………ちょっといいかな?君の名前教えてくれる?」


キョドったり、何か自慢したりすると引かれる。ここでテンション高く、「うぇーい!!」なんてやると陽キャ扱いされて帰りに陽キャ軍団とどっか誘われるのも面倒。

面白い返事をしたら、「君面白いね!」なんて言われて目立つのも嫌だ。……まぁ面白いこと言える程の表現力は持ち合わせて無いんですけどね。


ここは無難にいこう。

地味こそ正義。


「あぁ、大神 風斗だよ。君は?」

「大神くんね!あ、私は天城 梨々花だよ!1年間よろしくね!」

「あぁ、うん、よろしく」


よし普通に出来た。これで天城さんの俺へのイメージはthe普通になっただろう。


しかし天城さんはさっきからこの場を動こうとしないで、ずっと俺の顔を覗いている。天城さんは男子に名前を聞けるほどの容姿があるため、ずっと見つめられるとドキッ……とはしない、真奈で見慣れてるからな。


「どうしたの?天城さん」

「大神くんその眼鏡、度入ってないよね?もしかして伊達メ?」


えぇ?何で分かったの?

普通モブの眼鏡に度入ってるかなんて確認しないよね?

陽キャの観察力恐るべし…。


「いや、まぁその、色んな事情があるんだよ」

「ふーん、あ、そうだ!良かったらLINE交換しない?」

「え?…まぁ、いいけど…」


こんな奴とLINE交換出来る天城さんは凄いね。…でもどうせ重くなって、ブロックするだろうし、断る理由が思い付かなかったのでokした。


「じゃあ、帰ったらLINEするから!あまり返信遅くしないでね?」

「あ、はい」


そう言って天城さんは自分の席へ戻り、前の席の人と話し出した。

ごめんね俺の左隣の人。












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