説話:俺を落とした後・・・・
お読みいただきありがとうございます。
昨日に続けての次話投稿です。
評価していただき、すごくうれしかったです。
今回は説話なので短くなっております。
俺が扉から落ちた後
女神はしばらくの間、落ちた場所を見つめていた。
唐突に、誰もいないはずの空間から声をかけられた。
「新しいお気に入りを見つけたのかい?」
声がした方を向くと、20代ぐらいの男が立っていた。
顔の線は細くバランスがよく、いかにも魅力的な男であった。
だが、当の女神はもう見飽きたというような顔をしていた。
「またあなたなの、よっぽど暇なのね?」
「いやいや、君ほどじゃあないさ。
ところで楽しむのをやめろということはしないが、
あまり目立つことはするなよ?
旧友として忠告はしておく。」
「・・・わかったわ。忠告ありがとう。」
「まだなにかあるの?」
女神の神妙そうな顔を向けられた男は、クスッと笑うと
「いや、お邪魔したな。じゃあ俺はこれで。」
「ええ、それじゃあね。」
こちらに背を向けて歩いていた男は、一度振り返ると
「ああ、またな。」
そう言って光の中に消えていった。
男が出ていき、今度こそ静寂が包んだところで
女神は不満げにつぶやいた。
「なにが、旧友よ。
大天使ごときが、頭が高いのよ。」
お読みいただきありがとうございます。
天界の話も入れていく予定です。
感想・評価をよろしくお願いいたします。
次は転生一回目です。